[東京 20日 ロイター] - JXTGホールディングス (T:5020)(JXTGHD)は20日、2021年3月期(今期)の当期利益(国際会計基準)は400億円となる見込みだと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う石油製品などの需要減退は、9月ごろまで続くとみている。リフィニティブがまとめたアナリスト8人による当期利益予想の平均は1629億円となっている。
売上高は前年比26.7%減の7兆3400億円、営業利益は1100億円を見込む。年間配当予想は、前期と同様の1株あたり22円。
オンライン会見した杉森務社長は、今期の業績予想について、先行きは見通しづらい状況だが「新型コロナの影響は上期まで織り込んでいる」と説明した。販売数が減少しているガソリンや航空燃料などに関しては「おおむね今の足元の状況が続くと想定している」との見方を示した。
通期平均の原油価格(ドバイ原油)は1バレル30ドル、円の対米ドル相場は105円を前提としている。
20年3月期(前期)の当期損益は、1879億円の赤字(19年3月期は3223億円の黒字)に転落した。原油価格が大幅に下落し、在庫評価による損失と石油・天然ガス開発事業における減損損失を計上したことが響いた。
売上高は前年比10%減の10兆0118億円、営業損益は1131億円の赤字(19年3月期は5371億円の黒字)となった。期末配当は、従来の予想通り1株当たり11円だった。
JXTGHDはこの日、JXTGエネルギー社長の大田勝幸氏を新社長に据える人事を発表した。杉森社長は、会長に就任する。同社は6月に社名を「ENEOSホールディングス」に変更する。
*内容を追加しました。
(新田裕貴 編集:内田慎一)