日経平均は5日ぶり小幅反落。
28日の米国市場でNYダウは3日ぶりに反落し、147ドル安となった。
中国が「香港国家安全法」の制定方針を採択したことを受け、トランプ大統領が中国に関する会見を29日に開くと発表すると、米中関係の悪化懸念が広がった。
本日の日経平均はこうした流れを引き継いで108円安からスタートすると、利益確定の売りも出て前場に一時21710.80円(前日比205.51円安)まで下落。
ただ、値がさ株の一角や医薬品株などに買いが入り、後場の日経平均は一時プラス圏に浮上するなど底堅く推移した。
大引けの日経平均は前日比38.42円安の21877.89円となった。
東証1部の売買高は23億8386万株、売買代金は4兆6423億円と3月19日以来の大きさ。
引けにかけて米MSCIの株価指数に絡んだリバランス需要が発生した。
業種別では、鉄鋼、海運業、空運業が下落率上位だった。
一方、医薬品、精密機器、情報・通信業が上昇率上位だった。
東証1部の値下がり銘柄は全体の66%、対して値上がり銘柄は31%となった。
個別では、キーエンス (T:6861)、NTTドコモ (T:9437)、ソニー (T:6758)、KDDI (T:9433)などが小安い。
売買代金トップのトヨタ自 (T:7203)やリクルートHD (T:6098)は3%超下落した。
決算発表銘柄では丸井G (T:8252)などが売られ、ニコン (T:7731)は減配も嫌気されて急落。
前期が6712億円の最終赤字となった日産自 (T:7201)は10%超下落し、アイビーシー (T:3920)などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。
一方、ファーストリテ (T:9983)が2%超上昇して日経平均を押し上げたほか、第一三共 (T:4568)や中外薬 (T:4519)といった医薬品株が大幅高。
ソフトバンクG (T:9984)は小高く引けた。
レーザーテック (T:6920)や神戸物産 (T:3038)にはMSCIリバランスに絡んだ買い需要が発生し、凸版印 (T:7911)は前期の業績上方修正や記念配当実施が好感されて急伸。
また、マイクロニクス (T:6871)がストップ高を付け、TOWA (T:6315)は買い気配のままストップ高比例配分となった。