[ストックホルム 15日 ロイター] - 北欧の航空会社SAS (ST:SAS)は15日、新型コロナウイルス危機を乗り切るため約125億スウェーデンクローナ(13億3000万ドル)の資本増強計画を発表した。SASの株主であるスウェーデン、デンマーク政府は支援方針を示した。
世界の航空業界は、新型コロナ流行を受けた移動などの制限で大打撃を受けた。
SASは声明で「この計画の狙いは、SASが十分な資金を確保し、株主資本を新型コロナ流行前の水準にすることだ」と述べ、事業がコロナ前の状態に戻るのは2022年と予想した。
スウェーデン政府は、SASに最大50億クローナを注入し、持ち株比率を引き上げる案を議会に提出すると明らかにした。保有率をどの程度引き上げるかは不明。
デンマーク政府は、増資に応じることで合意したことを明らかにした。追加注入額は明らかにしていないが「持ち分は公平に分担されるべき」とした。
現在のSASへの出資比率は、スウェーデン政府が14.8%、デンマーク政府は14.2%。
スウェーデン政府は、追加の資本注入は、SASが新事業モデルで地球温暖化ガスの排出目標を厳格化することが条件としている。
スウェーデン、デンマーク両政府は、SAS支援として33億クローナの信用保証を提供している。
2─4月期の税引き前損失は37億2000万クローナ(3億8700万ドル)で前年同期の約3倍となった。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200615T094258+0000