[シドニー/ベンガルール 18日 ロイター] - オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は18日、米アルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグルが計画するウエアラブル端末メーカー、フィットビット (N:FIT)の買収は、デジタル広告および健康関連市場の競争を阻害する恐れがあるとの見解を示した。
買収によってグーグルは消費者の健康に関するデータが入手できるため、競合社の参入がさらに難しくなり、グーグルは独占的な地位を固めることになると指摘。
今回表明された見解は暫定的なもので、調査の正式な結果は8月13日に発表するとした。
ACCCのシムズ委員長は調査が「特定のオンライン広告サービスと成長の初期段階にあるデータ活用型健康関連市場に重点を置いている」と説明。これらサービスや市場においてフィットビットのデータがグーグルやその競合社にもたらし得る独自性と価値を検証するとした。
欧米の反トラスト(独占禁止法)当局も、同買収計画について調査を行っているが、競争上の懸念を指摘したのはACCCが初めて。
グーグルは電子メールで、フィットビットのデータを広告に利用せず、データの管理は消費者に選択をゆだねることを約束していると説明。「われわれが集めるデータについては透明性を維持し、個人情報は誰にも売ることはない」と言明した。
フィットビットのコメントは得られていない。
*内容を追加しました。