40%引きでご購読
🔥 当社AIが選択した株式戦略、テクノロジー大手、は5月までに+7.1%の上昇。株式がブームなうちに行動を起こしましょう。40%割引で開始

デリカフHD Research Memo(7):次期中期経営計画の検討課題は4点

発行済 2020-06-19 16:37
更新済 2020-06-19 16:41
© Reuters.  デリカフHD Research Memo(7):次期中期経営計画の検討課題は4点
4088
-
3392
-

■デリカフーズホールディングス (T:3392)の今後の見通し2. 次期中期経営計画(1) 第三次中期経営計画の振り返り2020年3月期を最終年度とする第三次中期経営計画について、基本戦略や個々の事業テーマについては順調に進捗したものの、業績目標については利益面で当初の目標から未達に終わった。

新型コロナウイルス感染拡大の影響や人件費の増加、野菜調達価格の高騰等が要因となっている。

2020年3月期においては、中京地区の営業強化や九州事業所の立ち上げ、エア・ウォーター (T:4088)との提携案件の具体化、R&D部門の再編成等をテーマに掲げて着実に実行している。

この3年間を振り返ると、物流インフラ及び貯蔵施設の三大都市圏における構築、FSセンターの更なる拠点増設など、今後の成長を支えていくための事業基盤の構築は順調に進んだものと弊社では評価している。

(2) 次期中期経営計画の検討事項次期中期経営計画については、新型コロナウイルスの影響により公表を延期しているが、同社では検討課題として、「既存デリカモデルの更なる拡充」「新たな領域での事業モデル展開」「リスク耐性を有する事業基盤の構築」「ESGを重視した広い視野と将来を見据えた経営」の4点を挙げている。

a) 既存デリカモデルのさらなる拡充既存デリカモデルのさらなる拡充として、中期的には複数ヶ所にてFSセンターを増設、空白地域への事業進出も視野に入れている。

進出にあたっては単独で進出する可能性もあるが、北海道のようにM&Aで進出する可能性もある。

また、カット野菜、真空加熱野菜に続いて、新たな加工商品も手掛けていく方針となっている。

同社にとっては、従来取扱商品になかった商品ラインナップを充実させ、既存顧客へ幅広い形態の野菜を届けることが可能となり、新規顧客の開拓機会も増えて売上拡大に寄与するものと予想される。

b) 新領域での事業モデル展開新領域での事業モデル展開としては、記述のとおりBtoC領域での展開を想定している。

特に、EC事業モデルでのデリバリーサービスは欧米だけでなく国内でも伸び始めていることから、後発ながらも認知度の向上と付加価値を上手く訴求していくことができれば、成長余地はあると考えられる。

c) リスク耐性を備えた事業基盤の構築今回、新型コロナウイルス感染症拡大によって、外食業界に売上高の8割強を依存するリスクが顕在化した格好となった。

青果物専業であることに変わりないものの、今後は中食業界やBtoC領域など、対象市場を分散化することでリスク耐性を備えた事業基盤を構築していくことになる。

d) ESGを重視した広い視野と将来を見据えた経営ESG経営に取り組む企業が増えるなかで、同社も次期中期経営計画ではESGに従来以上に着目して、経営に取り組んでいく方針となっている。

同社は「農と健康を繋ぐ創造企業」として、1)外食・中食産業の価値創造を見据えた経営(バリュエーション力、メニュー提案力、青果物の安定調達・供給力、物流力等)、2)青果物の流通を通じ、農業の発展と人々の健康な生活づくりに貢献、3)環境に配慮した経営、の3点に取り組んでいくほか、地域社会をはじめとした各ステークホルダーとの関係強化や強固なガバナンス体制の構築など、バランスの取れたESG経営を基に社会的ニーズに対応した価値創造を進めていく。

環境への取り組みとしては、フードロス低減への貢献(形状が不定形な野菜をカット野菜として加工販売)や、野菜屑の堆肥・飼料化(野菜リサイクル・ループ)、二酸化炭素排出量の抑制などを各事業拠点で取り組んでいる。

(3) 市場シェア拡大による成長ポテンシャルは大きい業務用青果物の市場規模は年間2兆円程度と見られており、業界トップの同社でも市場シェアは2%弱にすぎない。

安心・安全を担保するための国際標準規格での品質管理基準取得やBCP対策、自然災害リスクに対応した大型低温貯蔵施設の開設、外食企業の人手不足課題に対応するための真空加熱野菜の量産化など、様々な取り組みを業界に先駆けて進めてきたことで顧客からの評価は年々高まっている。

今後は大都市圏だけでなく、北海道、九州など地方エリアでの拡販にも注力するほか、商品ラインナップの充実を図ることによって市場シェアはさらに拡大していくものと予想される。

また、BtoC領域についても新たに事業モデルを構築し、本格的に進出を目指すことにしており、同領域が戦力化してくればさらに成長ポテンシャルも高まることになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます