[東京 26日 ロイター] - スズキ (T:7269)の鈴木俊宏社長は26日の株主総会で、主力のインド四輪市場について「2030年も50%のシェアを維持したい」と改めて強調した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により需要が落ち込んでいるほか、車両の電動化など事業環境も大きく変化しているが、「(このような変革期に)今後行うべきことを考え、未来を切り開くことが必要だ」と語った。
インドにおけるスズキの子会社であるマルチ・スズキ・インディア (NS:MRTI)の鮎川堅一社長は、新型コロナの影響で帰国できなかったためビデオメッセージで足元のインドでの工場稼働状況などを説明した。地元政府による夜間外出禁止令が発令中で、工場は昼間のみ稼働の1シフト体制を敷いているという。インドの今期販売予想については「現時点で見通し立てるのは困難」としながら、「今回の危機を乗り越え、チャンスに変えていきたい」と述べた。
インド以外の地域の海外における四輪販売見通しに関しては、常務役員の斉藤欽司氏は「4―5月は大きく影響を受けた。6月に入り回復しているが、4―6月の海外販売は(前年同期に比べて)大きく下回る」とし、今後は販売店での感染防止対策やオンラインでの営業活動を進めながら「7月以降で挽回を図っていく」と述べた。
(新田裕貴)