[アムステルダム 3日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は3日、ユーロ圏経済がECBの基調的な予測よりも深刻なリセッション(景気後退)に陥るリスクは低減したと述べた。
クノット総裁はブルームバーグが主催したオンラインセミナーで、このところの各種指標でリスクバランスの改善が示されていると指摘。「信頼感を示す指標は6月に力強く回復した。信頼感先行指数では5月に底入れしたことが示されている」と述べた。
その上で、消費者の貯蓄性向の高まりを補完し、回復を支援するために、各国政府は財政出動を拡充する必要があるとの考えを示した。
また、新型コロナウイルス感染拡大からの回復支援に向け提案されている欧州復興基金に支持を表明。「不確実性が著しく高まっている現在のような時は、経済安定化だけでなく、ユーロ圏が抱える共通の長期的な課題に対応する姿勢を示すことが重要になる」と述べた。
ECBは6月、ユーロ圏経済は2020年は8.7%のマイナス成長に陥ると予想。ただ21年は5.2%、22年は3.3%のプラス成長を回復するとの見方を示した。
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