[ローマ 4日 ロイター] - イタリアのコンテ首相は4日、新型コロナウイルス流行に大きな打撃を受けている自動車および観光業界の投資促進に向け、財政措置を検討していると明らかにした。
首相は労働組合総連合(UIL)主催の会議で、現行の税制優遇策について、環境に優しい未来のデジタル技術への投資を優遇する形に見直す必要があると語り、「最も悪影響を受けている自動車や観光などの産業を支援すべきだ」と続けた。
近く包括的な税制改革への取り組みを開始すると表明。ただ、詳細には触れなかった。
自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA) (MI:FCHA)が公表しているデータによると、自動車産業はイタリアの国内総生産(GDP)の6.2%を占める。
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によると、観光業は同国のGDPの約13%を占める。
イタリアの新型コロナ感染症による死者は3万5000人近くに上る。2カ月前から感染拡大抑制のための封鎖措置の緩和を開始しており、ここ2週間は1日当たりの死者が50人を下回っている。