日経平均3日ぶりに反発した。
前日の米株式市場では、ウイルス感染の再拡大や米中対立深刻化への懸念などがありながらも、ハイテク株の上昇が終始下値を支え引けにかけては大きく上昇した。
この流れを受けて、日経平均も小幅上昇してのスタートを切った。
ただ、寄り付き前に発表された5月機械受注が市場予想を上回った割には小幅な上昇に留まっており、その後も、前場は寄り付き直後の水準でもみ合っていた。
後場に入ってからは上値追いの展開となり、一時は前日比で200円超の上昇幅をみせ、22679.08円まで上伸する場面があった。
ただ、その後は、これから本格化する4-6月期決算を見極めたいとするムードや、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となる220人以上確認されたことが重しとなり、大引けにかけて上げ幅を急速に縮めた。
東証1部の売買代金上位では、主に半導体を中心とするハイテク株の上昇が主体だった。
大引けの日経平均は前日比90.64円高の22529.29円となった。
東証1部の売買高は11億7582万株、売買代金は2兆2220億円だった。
セクター別では、情報通信、電気・ガス、電気機器、証券・商品先物取引、非鉄金属などが上昇率上位となった一方、空運、不動産、鉄鋼、金属製品、海運、ガラス・土石などが下落率上位となった。
東証1部の値上がり銘柄は全体の27.3%、対して値下がり銘柄は68.9%であった。
個別では、伊藤忠 (T:8001)がTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したファミリーマート (T:8028)がTOB価格へのサヤ寄せで22%を超える上げとなったほか、この動きが波及したことに加えて外資証券による格上げが好感されたローソン (T:2651)も6%と大きく連れ高した。
また、この伊藤忠による完全子会社化が発表されたファミリーマートとの入れ替わりで日経平均採用銘柄としての期待を集めたカカクコム (T:2371)も9%高、第1四半期業績が想定外の営業増益となったベル24HD (T:6183)は17%高、決算発表受けて見直しの動きが優勢となったヨンドシーホールディングス (T:8008)は15%高、第1四半期は上振れ着地であく抜け感が優勢になったディップ (T:2379)は4%高となった。
一方、、第1四半期大幅赤字決算受けて利食い売りが優勢にイオン (T:8267)、外資証券が格下げしたセブン銀行 (T:8410)などは下げた。
東証1部の売買代金上位では、ソフトバンクG (T:9984)やソニー (T:6758)、レーザーテック、キーエンス (T:6861)、アドバンテスト (T:6857)などのハイテク株が相対的に大きく上昇した。
一方、トヨタ (T:7203)、三菱UFJ (T:8306)、武田 (T:4502)、神戸物産 (T:3038)などが下落した。