■今後の見通し3.中期経営計画の進捗状況システム ディ (T:3804)は2018年10月期の期首に、2020年10月期までの新たな中期3ヶ年経営計画「Stage Up Twenty」を発表した。
この新中期3ヶ年経営計画では、「Value & Volume Business」戦略の進化・発展に取り組むことで、長期的に持続的成長を実現可能とする事業基盤の構築を目指してきたが、全体的な評価としてはおおむね順調に推移し、2021年10月期以降の更なる成長が期待できる状況になっていると弊社では評価している。
進捗状況について見ると、業績面では最終年度の2020年10月期に経常利益6億円の達成を目標としてきたが、前述したように目標達成はほぼ確実で、上振れする可能性もある。
営業戦略としては、中心顧客層である中規模事業者に対しては熟成を重ねて利益率が高まったパッケージソフトの販売で対応し、その両側の大規模事業者と小規模事業者にはそれぞれ、カスタマイズ対応とクラウド対応に取り組むことで顧客数の拡大を目指してきた。
累計顧客数で見ると、2017年10月期末の5,660から、2020年4月時点では35.1%増の7,647まで拡大しており、2020年10月期も更なる上積みが期待できる状況となっている。
開発戦略では、次世代パッケージソフトの開発が順調に進んでいるほか、AI・IoT・ビッグデータ活用による新たなソリューション開発も取り組みはじめている。
今後についても既存分野での更なる顧客拡大による成長は可能と見られ、加えて地域創生に貢献する新たなソリューションの開発や、海外市場も視野に入れた新規事業への展開を進めていくことで中長期的な成長を目指していく方針だ。
2021年10月期からスタートする次期中期経営計画では、こうした中長期の成長ビジョンについてもより明確になるものと思われ、その内容が注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)