[シドニー 12日 ロイター] - 香港のキャセイ・パシフィック航空 (HK:0293)は12日、上半期としては過去最大の98億7000万香港ドル(12億7000万米ドル)の赤字を発表した。また、新型コロナウイルスの感染拡大で旅行需要は当面回復が見込めないとの見方を示した。
赤字額は先月発表した見通し(99億香港ドル)にそった水準で、24億7000万香港ドルの減損処理も含まれる。
売上高は48.3%減の277億香港ドル。需要の落ち込みと各国の出入国規制で旅客機の運航スケジュールが最小限にとどまったことが響いた。
同社はすでに、経営立て直しに向け香港政府主導の50億ドル規模の資本増強を行った。大規模な人員削減は発表していないが、ビジネスモデルのあらゆる側面を見直し、第4・四半期までに結果を明らかにする方針を示している。
中間決算発表前にリフィニティブがアナリスト13人に行った調査では、通期は約136億香港ドルの赤字が見込まれている。