13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- 株式見通し:もち合いレンジ突破も6月高値水準での強弱感対立か
- 第一生命HD、1Q経常利益26.9%減 767億円、コンセンサス下回る
- 前場の注目材料:村田製作所、全固体電池、実用化始まる、補聴器・IoT機器向け量産
■もち合いレンジ突破も6月高値水準での強弱感対立か13日の日本株市場は、米株高の流れを受けて強含みの展開になりそうだ。
12日の米国市場ではNYダウが289ドル高となったほか、ハイテク主導の上昇からナスダックは11000ポイントを回復している。
最近の好調な経済指標や四半期決算を受けて、経済活動の再開にともなう回復期待が広がったほか、追加財政策を巡る議会折衝も時間の問題との楽観的な見方から上昇して寄り付いた。
昨日は大きく下落したハイテク株にも買いが広がり、引けにかけて上げ幅を拡大している。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円の23190円。
円相場は1ドル106円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。
これにより、これまでのもち合いレンジだった22000円~23000円のレンジを上放れてくることになる。
ショートカバーを誘い込みやすいほか、直近で利食いに押されていたハイテク株が反発をみせてくる可能性が高く、センチメントも明るくさせそうである。
昨日のテスラの時間外の急伸で米国市場の上昇はある程度織り込まれていたが、想定以上にテスラの急伸がハイテク株に波及をみせており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのインパクトにつながりそうである。
また、足元ではグロース株からバリュー株へのシフトがみられていたが、原油相場の上昇等もあり、巻き戻しというよりはほぼ全面高商状を意識しておきたいところ。
日経平均は6月高値水準とのダブルトップが意識されやすく、強弱感が対立しやすいところであろうが、23000円レベルでの底堅さが意識されてくるようであれば、ショートカバーのほか、押し目買い意欲の高まりからレンジ切り上げも期待されてきそうだ。
一方で、「TikTok」はグーグルの携帯端末向け基本ソフト「アンドロイド」の個人情報保護をすり抜け、何百万もの携帯端末から個別の識別番号を収集していたと報じられている。
15日には米中閣僚級協議が予定されていることもあり、米中対立への警戒感が上値追いを慎重にさせそうである。
先物市場においてもこのところはクレディスイスの売買が目立っており、CTA経由の売買との見方がされている。
短期的に仕掛けてくる流れもあるため、先物市場の動向にも注視しておく必要がありそうだ。
■第一生命HD、1Q経常利益26.9%減 767億円、コンセンサス下回る第一生命HD (T:8750)は第1四半期決算を発表。
経常収益は前年同期比2.1%減の1兆7913.56億円、経常利益は同26.9%減の767.84億円だった。
コンセンサス(830億円程度)を下回る。
21年3月期通期は予想は経常収益が前期比8.8%減の6兆4870億円、経常利益は同63.9%増の3580億円を見込んでいる。
あわせて、300億円、3200万株(自己株式を除いた発行済み株式総数の2.82%)を上限とする自己株式の取得を発表。
年間配当について、前期と同じ1株あたり62円との予想を維持。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(22843.96、+93.72)・NYダウは上昇(27976.84、+289.93)・ナスダック総合指数は上昇(11012.24、+229.42)・シカゴ日経225先物は上昇(23190、大阪比+290)・1ドル106円80-90銭・SOX指数は上昇(2227.22、+72.43)・VIX指数は低下(22.28、-1.75)・米原油先物は上昇(42.67、+1.06)・日銀のETF購入・米経済対策効果への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・村田製作所 (T:6981)全固体電池、実用化始まる、補聴器・IoT機器向け量産・三菱電機 (T:6503)高圧向け真空遮断器、温室効果ガス不使用・トヨタ (T:7203)電動車280万台、「全体の3割」維持、世界生産、来年40%増・住友商事 (T:8053)米3D積層造形企業に追加出資、航空宇宙で相乗効果・ブラザー工業 (T:6448)名古屋に新倉庫、来秋完成、工作機械など物流効率化・昭和電工 (T:4004)非中核事業2000億円売却検討−通期見通し、当期赤字900億円・日本ゼオン (T:4205)合成ゴム価格を11—22円引き上げ☆前場のイベントスケジュール・10:30 豪・7月失業率(予想:7.8%、6月:7.4%)・10:30 豪・7月雇用者数増減(予想:+3.0万人、6月:+21.08万人)
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