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電算システム Research Memo(3):第2四半期売上高は計画通り、クラウド伸長で利益は高い達成率

発行済 2020-09-10 16:23
更新済 2020-09-10 16:41
© Reuters.  電算システム Research Memo(3):第2四半期売上高は計画通り、クラウド伸長で利益は高い達成率
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■業績動向1. 2020年12月期第2四半期業績電算システム (T:3630)の2020年12月期第2四半期(1月-6月)業績は、売上高21,871百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益1,683百万円(同36.7%増)、経常利益1,765百万円(同38.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,064百万円(同24.4%増)と増収増益で着地した。

情報サービス事業において、新型コロナウイルスの影響により各種ギフト処理サービスなどの処理件数は減少を余儀なくされた影響があったが、期初計画に対する売上高の達成率は102.8%となり、販売費の低減、またソフト開発部門における生産性アップにより営業利益(達成率149.7%)、経常利益(同153.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益(同142.5%)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億円に乗せてくるなど利益面においては高い達成率である。

2. セグメント別業績(1) 情報サービス事業情報サービス事業の売上高は12,764百万円(前年同期比15.0%増)、営業利益は1,321百万円(同48.0%増)となった。

新型コロナウイルスの影響で買い控えや販売促進イベントが減少した影響により各種ギフト処理サービスなどの処理件数は減少を余儀なくされており、情報処理は前年同期比11.2%の減収。

一方で、SI・ソフト開発及び商品販売においては、オートオークション業システム、教育関連システム、デジタルサイネージ、また、外出自粛、在宅勤務などによって高まるリモートワーク需要などを背景にChromebook(クロムブック:GoogleのChrome OSを搭載したコンピュータ)やG Suite(ジー・スイート:Googleクラウド、インテリジェンス、セキュリティなどを集約したビジネスツール)などの案件が大きく伸長。

これにより、SI・ソフト開発は同25.7%の増収、商品販売は同16.0%の増収だった。

なお、各種業務の効率化を進めた結果、利益面でも大きく伸びている。

SI・ソフト開発におけるGoogle事業については、Google(G Suite)導入企業数が順調に増えている状況であり、同累計期間において1,770件を突破している。

テレワークの影響でクロムブックが売上に大きく貢献しているほか、デジタルサイネージが利益に貢献した。

これによりクラウド関連サービスの売上高は3,813百万円となり、前年同期比61.4%増と伸長している。

情報処理サービスにおけるBPO事業については、処理件数が31,515千件となり、前年同期(35,564千件)から減少している。

これについては、外出自粛によるお中元などのギフト処理件数が減った影響のほか、県をまたぐ移動の自粛などによる営業自粛の影響がある。

弊社の見解としては、Web会議などを活用するも、やはり大口商談については直接会う必要が少なからずあると考えている。

また、病院・診療所、介護施設、歯科医院に対しては、「業務効率の改善」、「徹底的な無駄なコストの削減」などの経営課題に対し、最適なICTの利活用による改善策を総合的にサポートしているが、この分野においては現状動きが取れないと考えられるため、今後の新型コロナウイルスの動向によっては下期においても懸念要因としてくすぶることになる。

一方で、教材案件、利用学校数は順調であり、新型コロナウイルスの影響による新たな生活スタイルの浸透によって成長が見込まれる事業サービスとして注視しておく必要があると弊社では考えている。

(2) 収納代行サービス事業収納代行サービス事業の売上高は9,106百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は363百万円(同13.7%増)となった。

新型コロナウイルスの影響により提供サービスごとにその明暗が分かれている。

チケット系の前売り決済に使われるペーパーレス、スポーツクラブ等の会員制事業の代金回収に使われる口座振替は休止等の影響を受け苦戦を余儀なくされている。

一方で、主力の払込票決済においては昨年来の新規獲得先の大口案件の稼働が逐次始まってきており件数の伸び率は順調に回復。

この傾向はいましばらく続くものと想定され、売上伸び率は次第に回復してくると見込んでいる。

また、新型コロナウイルス下におけるキャッシュレス化により、自動車税納付に伴う需要などが伸びており、同分野は2020年1月末から同年6月末の間で、4.8倍に膨らんでいる。

決済イノベーションの状況については、収納窓口サービスの導入店舗が3,728店舗となり、「WILL CALL」という店頭対面型送金サービスの店舗が増加している。

新型コロナウイルスの影響によって他の店舗の閉店から顧客のWILL CALLへの切り替えもみられている。

そのため、2021年辺りに単月黒字を見込んでいた国際送金部門であるが、新型コロナウイルス下において上期を通して黒字に転化している。

その他、送金サービスでは、イベント中止に伴う返金処理が増加したことも大きい。

なお、全体としては売上の伸び支えとなる地方公共団体を含む新規取引先の獲得状況は計画どおり進展している。

(3) 「DSK後払い」サービスの提供を開始同社は子会社の(株)DSテクノロジーズと債権保証型の後払い決済サービス「DSK後払い」を、2020年7月1日より開始した。

請求事業者の債権の未回収リスクがない、請求書発行などの事務コスト削減という利点があるほか、クレジットカード決済に抵抗があるユーザーなどに向けたサービスである。

支払者にとっては、商品内容を確認後に支払いができることによる先払いすることへの不安や抵抗を解消、自分のタイミングで支払いができる上、クレジットカード以外での支払ができるといった双方のメリットを追求した、安心感と利便性を備えた「クレーム対応費用保険」制度※を利用できる債権保証型後払い決済サービスとなる。

※制度導入時期は2020年秋ごろを予定。

代金回収業務だけにとどまらず、顧客からのサービス全般にわたる様々なクレーム対応について、請求事業者の不安や煩わしさもサポートしており、これまでの債権保証型後払い決済サービスにはない特徴を備えている。

同サービスの流れとしては、1)購入者が同社後払いを選択→2)同社グループに与信審査を依頼→3)同社グループから与信結果を回答→4)事業者が商品を発送(発送伝票番号を登録)→5)同社グループから購入者へ請求書を発送→6)同社グループから立替払い→7)購入者がコンビニで支払いとなる。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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