■サイバーコム (T:3852)の業績動向3. 財務状況と経営指標2020年12月期第2四半期末における資産合計は前期末比156百万円減少の9,021百万円となった。
主な増減要因を見ると、流動資産では受取手形及び売掛金が473百万円減少した一方で、現金及び預金が22百万円、短期貸付金(富士ソフト向けCMS※貸付金)が398百万円増加した。
また、固定資産では減価償却の進展により有形固定資産が42百万円減少したほか、投資その他資産が36百万円減少した。
※CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)とは、企業グループ全体の資金の状況を可視化し、資金の無駄遣いの防止や、資金の不足・不正など、資金に関わる様々なリスクに対応するための管理システムを言う。
CMSを活用することにより、親会社は、企業グループ全体の資金を一元的に管理することが可能になり、資金効率の向上や内部統制の強化を図ることができる。
負債合計は、前期末比285百万円減少の3,821百万円となった。
主な変動要因を見ると、流動負債では未払費用が218百万円、買掛金が48百万円、未払法人税等が19百万円減少した。
また、固定負債では退職給付引当金が112百万円増加した。
純資産は前期末比128百万円増加の5,200百万円となった。
配当金の支払及び四半期純利益の計上により、利益剰余金が128百万円増加した。
経営指標を見ると、無借金経営であり、自己資本比率も収益拡大によって前期末の55.3%から57.6%に上昇、流動比率についても200%の水準を上回って推移している。
現金及び預金の水準は8億円強となっているが、CMS貸付金を含めると25億円を超える水準まで増加しており、財務の健全性は高いと判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)