[東京 23日 ロイター] - 政府は23日、10月の月例経済報告で景気の総括判断を「新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、持ち直しの動きがみられる」とし、前月の表現をほぼ維持した。
7─9月は「このところ持ち直しの動きがみられる」としていたが、「このところ」を削除した。
項目別では、国内総生産(GDP)に占める比率が大きい「消費」を上方修正したが、「設備投資」は据え置き、「輸入」を下方修正した。
消費は、週当たりの消費額が9月以降、過去3年の消費実績の水準に回復し、10月に入り宿泊施設の稼働率が上昇したことなどを反映して「持ち直している」に引き上げた。
設備投資は、製造業・非製造業ともに過剰感が高止まりし2020年度の投資計画に慎重になっていることなどから、「弱い動きとなっている」との文言を据え置いた。
輸入は「このところ弱含んでいる」に引き下げた。春先はパソコンなどの輸入が伸びていたが、その後は内需全般の弱さから輸入が弱含んでいることを反映した。
景気の先行きについては「持ち直しの動きが続くことが期待される」、「国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある」との表現を据え置いた。
*本文5段落目の輸入に関する記述を訂正します。
(竹本能文 編集:田中志保)