■株主還元エレマテック (T:2715)は、基本的には株主還元については、配当によることを原則としており、「配当性向40%以上」を目標として掲げている。
事実、年間配当として2019年3月期は33円、2020年3月期32円を実施、配当性向は40.2%、40.1%であった。
進行中の2021年3月期については、既に中間期で13円の配当を実施しているが、期末には19円の配当を行うことを発表しており年間配当は前期と同様の32円が予定されている。
基本的目標である「配当性向40%」を維持するためには、年間30円以下の配当で十分であるが、会社は「コロナと言う特殊な環境ではあるが、少しでも株主に報いるために配当性向が高くなっても前期並みの配当を行う」と述べている。
また長期的な目標として「ROE10%」を掲げている。
この目標を達成するためには、自己資本の過度の増加を抑えながら利益成長を達成することが必要であり、決して容易な目標ではないが、今後の経営陣の奮起に期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)