[ブリュッセル 1日 ロイター] - 欧州疾病予防管理センター(ECDC)は1日、欧州各国は16歳以下への新型コロナウイルスワクチン接種を展開する前に「世界的なワクチン不足の状況も考慮すべき」との認識を示した。
欧州医薬品庁(EMA)は先週、米ファイザー・独ビオンテックが共同開発したワクチンの12─15歳への使用を承認し、対象年齢を16歳以上から拡大した。
ECDCは、ワクチン接種は新型コロナに感染した際に重症化しやすい成人を優先すべきと提言した。世界保健機関(WHO)も、先進国の子どもや青年に対する接種を遅らせるよう呼びかけている。
WHOのデータによると、欧州連合(EU)域内ではこれまでに、成人の20%がワクチン接種を完了、約50%が少なくとも1回目接種を終えている。一方、5月半ばまでに世界で投与されたワクチンのうち、アフリカで接種されたのはわずか1%にとどまっている。