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ポート Research Memo(4):積極的な業務提携により送客先拡充の進捗は良好(1)

発行済 2021-09-28 15:04
更新済 2021-09-28 15:15
© Reuters.
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■今後の見通し

1. 2022年3月期連結業績の見通し
ポート (T:7047)の2022年3月期の連結業績見通しについては、売上収益が7,000~7,500百万円(前期比48.8%増~59.4%増)、調整後EBITDAが1,500~2,000百万円(同61.5%増~115.3%増)、EBITDAが500~900百万円(同164.7%増~376.5%増)、営業利益が400~700百万円、税引前利益が400~700百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が300~500百万円とする期初計画を据え置いている。
なお、新規事業やM&Aは織り込んでおらず、主要3領域でのオーガニック成長で売上収益7,000百万円を超える水準での着地を計画している。


同社では、事業成長に向けた重要指標として「送客先の獲得」に注力する。
2021年3月期までに行ったコンテンツ投資及びシステム投資を通じて、主要3領域ともにユーザーは計画を上回る水準で獲得できているものの、送客ボリュームに対して送客枠が不足しているためである。
このため、受け皿となる送客先を獲得することで2022年3月期業績の達成を目指す。
具体的には、主要3領域で積極的に業務提携を進めており、進捗は良好だ。
送客先というボトルネックが解消されることで、2022年3月期の通期業績はもちろん、2023年3月期以降の成長ポテンシャルも高まると弊社では予想している。


2. 就職領域
2022年3月期の売上収益は2,516~2,572百万円(前期比71.0%増~74.8%増)を見込んでいる。
人材会社のイベントや求人企業の説明会などへの送客については会員を十分獲得できているため、送客では、送客予算獲得と予算消化率※アップが重点ポイントとなり、人材紹介では、紹介先の拡充や組織規模の拡大が重要な戦術となる。


※同社では消化率を「獲得した企業の予算枠に対して、送客(予算消化)できた割合」としている。



紹介先の拡充に向けて同社では、他社との提携を加速させている。
2022年3月期の提携として一例を挙げると、全国約4,000社の中堅、中小規模の人材紹介会社とのネットワークを保有するキャリアバンクのほか、子会社のトラストバンクとともに地方創生・DX事業を推進するチェンジと提携した。
キャリアバンクとの業務提携契約締結によって、キャリアバンクが保有する全国の人材紹介会社への送客を目指す。
また、チェンジとの資本業務提携契約締結によって、地方自治体・地方企業が開催する雇用支援イベントなどへの送客支援を目指す。
加えて、首都圏では一般化しているインターネットを活用した集客支援を地方でも実施することにより、地方自治体・地方企業の雇用DXを推進していく。
このように、同社の課題対応力はトップラインの成長ポテンシャル拡大に直結していることから、さらなる成長への強みになると弊社では見ている。


組織規模の拡大に向けては、マッチング担当者の補強を進めている。
2022年3月期第1四半期にはマッチング担当者を21名増員(2021年3月期末比で倍増)するなど、順調に進捗しており、2022年3月期第2四半期以降もさらなる戦力化を目指す。
なお、人員強化により変動費率が高めの構造となっているものの、足元の成長ペースを踏まえると当面は利益の拡大が滞る懸念はないと弊社では推測している。


直近では、営業活動の進捗は良好なため、送客予算が大幅に伸長している。
これにより、予算消化率は一時的に低下しているものの、送客効率をさらに改善することにより、予算消化率も高めていく方針だ。


3. リフォーム領域
2022年3月期の売上収益は1,446~1,621百万円(前期比43.0%増~60.3%増※)、成約契約数は同41%~56%増を目標としている。
売上収益は、会員を顧客(加盟店)に紹介した際に発生する送客売上と施工完了後の成約売上に分解される。
売上総和を高めるうえで重要なのは送客売上であり、そのためには1会員あたりに紹介できる施工会社数の増加(送客先加盟店の獲得)が重要ポイントとなる。


※年間売上対比による数値。



送客先の拡充に向けて、リフォーム領域で施工業を運営する一人親方(個人事業主)向けに労災保険を提供する一人親方労災保険組合と提携したほか、子会社のドアーズが総合生活トラブル解決サービスを展開するジャパンベストレスキューシステム(以下、JBR) (T:2453)や、不動産関連事業を手掛ける(株)ヤマダホームズと提携した。
一人親方労災保険組合との提携によって、「外壁塗装の窓口」加盟店数の増加を見込んでいる。
JBRとの提携によっては、双方の得意領域を生かした相互送客が可能となる。
また、ドアーズはインターネットによる集客がメインであるため、ユーザーの年齢層は50~60代が中心となっているが、紙媒体のマーケティングノウハウを有しているJBRからのユーザー送客により、さらに上の世代も含めた幅広いユーザー層の拡大も見込める。
さらに、ヤマダホームズとの提携により、対応可能なエリアがさらに広がり、ユーザー1人あたりの紹介社数が増えることで、送客数増加、及び成約率の向上が見込める。
リフォーム領域は、他の領域と比較しても送客先不足がトップラインの伸びを抑えている要因となっている。
これに対し、業務提携により送客先の増加や相互送客推進により、課題の解決確度は高くなると弊社では考えている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)


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