［東京 ８日 ロイター］ - 食品スーパーのオーケー（横浜市）は８日、関西スーパーマーケットの臨時株主総会で決議されたエイチ・ツー・オーリテイリング（Ｈ２Ｏ）グループとの株式交換契約について、本来は否決とされるべきものが可決として処理された疑義があることが判明したとのコメントを発表した。
オーケーはこの疑義を受けた対応について、現在検討中であり、決まり次第近日中に知らせるとしている。
日本経済新聞電子版は８日、オーケーが今回の株式交換契約について、９日にも神戸地裁に差し止めの仮処分を申請する方針を固めたことがわかったと報じている。
１０月２９日に開かれた臨時株主総会は、総会の招集手続や決議方法を調査するために裁判所によって選任される「総会検査役」立ち合いの下で行われた。
オーケーによると、総会検査役から、議決権行使集計の経過についての報告書が裁判所に提出された。報告書は、いったんは経営統合が僅差で「否決」となる集計結果を確認したものの、関西スーパーの判断で一部の「棄権」の投票の取り扱いが「賛成」に変更され、結果が覆ったという内容だったという。
臨時株主総会では、３分の２の賛成が必要なところ、賛成率６６．６８％という僅差での「可決」となっていた。
総会検査役の報告を受けて、オーケーでは「経営統合に関する議案は本来否決となるべきにもかかわらず、その結果が恣意的に歪められたものに他ならない」との認識を示している。