[北京/香港 5日 ロイター] - 巨額債務を抱えた中国の不動産開発大手、中国恒大集団は5日、一部の人民元債保有者の会議を今月7─10日にオンライン形式で開き、繰り上げ償還の期日を今月8日から7月8日に延期する案などについて投票を行うと発表した。
償還期日の延期を提案している社債は子会社の恒大地産集団が発行した2023年1月満期の人民元債総額45億元(1億5692万ドル)。債権者には発行主体に繰り上げ償還を請求する権利が付与されている。
恒大地産の発表によると、債権者会議を前に、同社債の取引は停止される。償還期日の延長を提案した理由として、発行主体の「現在の経営状況」を挙げた。
当該の人民元債を保有するある債権者は匿名を条件に「同社が賃金や集合住宅(建設)の優先を迫られていることを踏まえると、(償還期日の)延長が見込まれる」と述べた。
恒大地産の発表によると、会議では同社が債務返済を約束し、期限までに支払いができない見通しとなった時点で直ちに妥当な返済計画を策定すると確約する案についても投票が行われるという。
中国恒大の香港上場株は償還期日延長案を受け、一時4.3%急落。その後は下落分を取り戻した。