[ワシントン 15日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)のタイ代表は15日、10年前に発効した米韓自由貿易協定(FTA)について、自動車・農産品の輸出拡大に寄与したが、施行面で一部の課題があると指摘した。
米商工会議所向けの講演原稿で述べた。自動車・農産品輸出の拡大へさらに対策を講じる必要があるとしている。
タイ代表は「韓国への財(モノ)・サービス輸出額は過去10年で17%以上増加し、700億ドル近くに達した」とした上で「協定は成功を収めたが、施行面で失望を招き、課題に直面している」と述べた。
米国勢調査局のデータによると、米国の韓国に対するモノの貿易赤字は2011年の132億ドルから21年には291億ドルに拡大した。
タイ代表は、米国の韓国向け自動車輸出は増加し、米国製自動車にとって5番目の市場となったが、自動車の輸出機会を拡大する余地が多く残されていると指摘。
「そうした機会の質と量をむしばむ障壁を克服するため、政府間協力に引き続き気を配る必要もある」と述べた。