[香港 18日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会(証監会)は、海外で上場する国内企業への規制強化案に関する海外投資家の懸念に対処する方針を、アジアの金融業界団体に示していた。
証監会が昨年12月に発表した規制案では、中国企業の海外上場関連業務を担当する外国銀行は証監会への登録が義務付けられる。米欧などの銀行の間では、コンプライアンス(法令順守)の負担増加などの懸念が台頭していた。加えて規制案では、海外上場を目指す企業を、どの規制当局が所管するのか明確になっていない。
関係者によると、証監会の国際部門の高官は、17日のアジア証券業金融市場協会(ASIFMA)とのオンライン会議で、市場の懸念を踏まえ「行動の明確な方向性が是非とも必要だ」と述べた。その上で、中国国内の当局間で、資本市場を支援するという非常に強固なコンセンサスができていると説明した。
規則案が大幅に修正されるかどうかや、規則案の公表予定は明らかにしなかった。
ASIFMAは規則案への意見で、一連のガイドライン案は海外証券会社などが中国企業の海外上場計画への参加意欲に多大な影響を及ぼすことになると指摘していた。