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KaizenPF Research Memo(1):SaaSを活用したDX支援企業

発行済 2022-03-22 09:01
更新済 2022-03-22 09:15
© Reuters.
4170
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■要約

Kaizen Platform (T:4170)は、ミッションに「KAIZEN the World 21世紀のなめらかな働き方で世界をカイゼンする」を掲げ、DX(Digital transformation)を通じて世界をカイゼンし社会課題を解決することを目指している、SaaSを活用したDX支援企業である。


1. 顧客体験DXで企業課題のカイゼンを支援する「KAIZEN PLATFORM」サービス
顧客体験DXで企業課題のカイゼンを支援する「KAIZEN PLATFORM」サービスとして、動画ソリューション、UX(User Experience=顧客体験)ソリューション、DXソリューションを提供している。
動画ソリューションは動画コンテンツ制作プラットフォーム提供や動画広告・コンテンツ制作を行うサービス、UXソリューションは、顧客のサービスをわかりやすく使いやすくすることで、顧客におけるKPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)を改善するサービス、DXソリューションは顧客のDXを戦略策定からCRM(Customer Relationship Management=顧客関係管理)までトータルサポートするサービスである。


2. グロースハッカー(成長請負人)ネットワークを活用したビジネスモデルが特徴
同社の「KAIZEN PLATFORM」サービスのビジネスモデルは、プラットフォーム上でグロースハッカー(Webサイトの効果や収益を高め、企業やサービスを成長させる施策を行う成長請負人)と呼ばれるデジタル専門人材のネットワークを活用していることが特徴だ。
顧客の課題やニーズを踏まえて、同社従業員のPM(プロジェクトマネジメント)の下、最適なグロースハッカーのチームを組成して顧客の課題解決に取り組む。
グロースハッカーネットワークにはクリエイターやエンジニアなど様々な領域の専門スキルを持つ人材が在籍しており、それぞれの専門領域や得意分野に基づいて役割を割り当て、フルリモートでプロジェクトを進める。
単に納品して終わりではなく、過去に実施してきた1,000社超、3万件超の豊富な改善事例とデータ蓄積も最大限活用して、プラットフォームを通じてフィードバックしながら改善を進めていくことも特徴である。


3. 2021年12月期は大幅増収、EBITDA・営業利益大幅増で着地
2021年12月期の連結業績は、売上高が2020年12月期比34.0%増の2,260百万円、EBITDAが86.0%増の221百万円、営業利益が95.6%増の45百万円、経常損益が25百万円の損失(2020年12月期は36百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損益が101百万円の損失(同107百万円の利益)となった。
売上高、利益とも直近の計画を上回って着地した。
UX/DXソリューション、動画ソリューションとも順調に拡大して大幅増収となり、これによりEBITDAと営業利益は大幅増となった。


4. 2022年12月期も先行投資負担だが売上高30%超の成長を目指す
2022年12月期の連結業績予想は、売上高が2021年12月期比32.7%増の3,000百万円、EBITDAが12.8%増の250百万円、営業利益が9.4%増の50百万円、経常利益が10百万円(2021年12月期は25百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が0百万円(同101百万円の損失)としている。
将来の成長を見据えて人材拡充などの先行投資を優先させるため利益は前期並みを想定しているが、売上高は30%超の成長を目指す方針だ。
弊社では、DX需要が高水準であり、クロスセル・アップセル戦略によるリカーリング売上拡大やARPU向上なども寄与して、上振れ余地があるだろうと評価している。


5. ARPU向上戦略で中長期的に成長ポテンシャル大
同社は中期経営計画を公表していないが、当面は売上成長30%、EBITDAマージン率10%を維持しながら、サービスの拡充・高付加価値化や人材採用・育成など、事業基盤を固めるための先行投資を継続する方針としている。
グロースハッカーネットワークを活用した独自のビジネスモデルが強みであり、リカーリング売上拡大やARPU向上に向けた戦略の推進で、中長期的に成長ポテンシャルが大きいと弊社では評価している。


■Key Points
・顧客体験DXで企業課題のカイゼンを支援する「KAIZEN PLATFORM」サービス
・2022年12月期も先行投資継続だが売上高30%超の成長を目指す
・リカーリング売上拡大やARPU向上に向けた戦略で中長期的に成長ポテンシャルは大きい

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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