執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- S&P500種指数は、原油価格の上昇によりインフレが世界経済の足を引っ張るという懸念が再燃し、米国債利回りが低下する中、銀行株を中心に下落して引けた。
{{166|S&P500}は1.2%、ダウ平均は1.3%、448ドル、ナスダックは1.3%、それぞれ下落した。
カザフスタンのカスピ海パイプライン・コンソーシアムのターミナルからロシアのノボロシスク港を経由して出荷される原油の輸出は天候不良で停止し、供給不足の懸念が再燃している。
原油価格が上昇したことで、FRBが5月と6月の会合でより積極的な利上げを行う可能性を投資家が予想している中、インフレ率の上昇が世界経済にもたらす懸念が再び注目されている。
セントルイス連邦準備銀行のJames Bullard総裁は、インフレ率がFRBの目標を「はるかに超えている」ため、FRBは「より速く」利上げに踏み切る必要があると水曜日に繰り返した。
市場は現在、FRBが5月と6月の会合で0.5%の利上げを行うと予想している。
タカ派的なFRBへの考えは、FRBが過剰な利上げを行って景気を後退させるのではないかという懸念を増幅させ、債券などの安全な投資へのシフトを引き起こした。
物価と逆相関で取引される米国債利回りが低下し、銀行株の重荷となった。Signature Bank (NASDAQ:SBNY)、Wells Fargo (NYSE:WFC)、First Republic Bank (NYSE:FRC)が下げの動きを主導した。
(元々)金利低下の恩恵を受け易いハイテク株は、Apple (NASDAQ:AAPL)が本日の相場動向に逆らって1%近く上昇して引けたものの、他の銘柄のほとんどが下落した。
AppleのiPhone 13は、世界的に 「旺盛な」需要を見込まれていることや 「現在の株価に織り込まれていない次の14から18シリーズに掛けて驚異的な成長サイクルに入る可能性がある」 Wedbush証券は述べている.
Adobe Systems (NASDAQ:ADBE)は、直近発表された四半期決算で売上と利益の両方が市場予想を上回ったものの、弱気な先行き見通しを示したことから、同社が成長のピークに達したのではないかという懸念を誘い、株価は9%の下落となった。
また、「この結果は、新規DM(Dimension製品)が寄与するARR(年間経営利益)がピークを迎えるという我々のテーゼをさらに裏付けるものであり、その結果、コンセンサス予想に対する上ブレ幅が小さくなり、収益成長が減速し、それが株価のパフォーマンスの重しになると我考えている」とCredy Suisseは述べ、株価の目標値を625ドルから525ドルに引き下げた。
一方、General Mills (NYSE:GIS)は、予想を上回る四半期収益を受けて通期見通しを引き上げ、2%以上株価は上昇した。
ミーム株は引き続き復調基調。GameStop (NYSE:GME) は、同社会長のRyan Cohen氏が火曜日に10万株を追加購入し、同社への出資比率を11.9%に拡大し、前日の30%の上昇から更に14%の上昇となった。
AMC Entertaiment (NYSE:AMC) は14%上昇した。
その他のニュースでは、Okta (NASDAQ:OKTA) は、Lapsus$として知られるハッキング・グループがサイバー攻撃を行ったことを確認し、10%下落したが、セキュリティ・プロトコルがハッキングを防御したという。