[北京 20日 ロイター] - 中国南部の広西チワン族自治区で先月、中国東方航空の旅客機が墜落し、乗客乗員132人全員が死亡した事故で、中国民用航空局は20日、同機のブラックボックスが「深刻な損傷」を受けているとの暫定報告書を発表した。
事故原因を特定するため、現在もデータの回収・分析を進めている。フライトレコーダーとボイスレコーダーから得られた情報は公表しなかった。
民用航空局の航空安全弁公室の李勇副主任は、新華社通信のインタビューで「事故調査には多くの困難があり、現在入手可能な証拠は限られている」と述べた。
民航局によると、乗員は必要な資格を取得しており、航空機のメンテナンスも適切に行われていた。事故当時の天候も良好だったという。
一方、墜落機の残骸のほとんどが1カ所に集中していたことも明らかにした。
事故を起こしたのはボーイング737─800で、中国東方航空は事故後、同型機の運航を全面停止していたが、17日に再開させた。737─800に関して当面の安全性の懸念はないと事実上、確認したことになる。
米政府当局者によると、ボーイングは事故後、安全性に関する通知やその他の警告を出していない。
民航局の李氏は新華社に対し、事故原因に関する最終報告書をまとめるのには2年以上かかる可能性があるとの見方を示した。