[フランクフルト 4日 ロイター] - ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は4日、今年の業績見通しを据え置くと発表した。世界的な生産ネットワークが奏功し、ウクライナでの戦争や新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による供給網混乱の影響が相殺されているとした。
今年の売上高は8─13%増、営業利益率は7.0─8.5%との見通しを維持。世界的なネットワークを持っていることで、必要な地域やブランドに部品を優先的に回すことができたと指摘した。
ヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)は「当社には世界の全ての主要な成長・販売市場に大規模な生産能力がある」とし、こうした環境が「現在見られる悪影響の多くを和らげる一助となった」と述べた。
それでも、ウクライナでの戦争やコロナ禍によって不透明感が漂っているとし、状況悪化が事業に及ぼす影響の大きさを現時点で予測することは困難とした。
半導体不足については、今年後半に改善するとの見方を示した。
第1・四半期の売上高は0.6%増の627億ユーロ。同社は4月に暫定の決算を公表していた。