執筆:Oliver Gray
Investing.com - 米連邦準備制度理事会(FRB)が高止まりするインフレ率に対応するため、積極的な金融引き締め策に踏み切るのではないかと市場参加者が懸念し、リスク・センチメントが悪化して、主要株価指数が先週下落した後、日曜日の夕方の取引で米国株式先物はわずかに上昇した。
米国東部時間午後6時30分までに、ダウ平均先物は0.1%高で取引された一方、S&P500先物およびナスダック100先物はほとんど変化しなかった。
今週は、貿易収支、輸出および輸入動向、ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)と共に、5月のインフレ率に注目したい。前年同月比のインフレ率は8.3%と予想され、3月に記録した41年ぶりの高水準である8.5%を若干下回る見込みだ。
先週、優良株のダウ工業株30種平均は0.9%下落し、週次リターンは過去10週中9週目のマイナスとなり、S&P500とNASDAQ総合指数はそれぞれ1.2%と1%下落し、9週中8週目のマイナス週となった。
データ面では、景気減速とインフレ圧力の急上昇が懸念される中、5月の雇用統計では39万人の雇用増がみられ、予想の32万5000人を上回った。一部のトレーダーは、この強い雇用データにより、FRBが引き続き積極的になる道が開けたとみている。
一方の米国債券市場では長期金利(米国10年債利回り)は2.941%で週の取引を終えた。