[18日 ロイター] - 米半導体装置メーカー、アプライド・マテリアルズは18日、第4・四半期の売上高が66億5000万ドルプラスマイナス4億ドルになるとの堅調な見通しを発表した。これを受け、株価は引け後の時間外取引で4%上昇した。
リフィニティブがまとめたアナリスト予想は65億7000万ドルだった。
米半導体大手のインテルやマイクロン・テクノロジーが在庫の増加や電子機器への支出減少を指摘したことから業界の成長鈍化を巡る懸念が高まっていたが、アプライドの見通しは懸念緩和につながった。
ゲイリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は、同社が厳しい経済見通しを乗り切れると述べ、業界の見通しについても楽観的な見方を維持した。
第3・四半期の売上高も65億2000万ドルと、市場予想の62億8000万ドルを上回り、過去最高となった。半導体メーカーが供給不足の緩和に向け生産能力の増強を図る中、半導体製造装置の最大手であるアプライドに注文が殺到した。
サミット・インサイツ・グループのアナリスト、キンガイ・チャン氏は、アプライドの見通しは投資家の安心感を誘ったと指摘。その上で、電子機器などの最終市場の低迷がもたらすリスクについて警告した。
旺盛な需要に対応するために在庫を積んできた半導体メーカーからの需要も弱まっている。
「半導体製造装置の供給は今後、受注に追いつくだろう。設備投資は最終需要と一致する必要があるため(受注は)鈍化する」とチャンは述べた。
アプライドもサプライチェーン(供給網)の制約により製造装置の製造に必要な部品が不足。そのため、物流にコストをかけざるを得ず、第3・四半期の総利益率は47.9%から46%に低下、利益を6%押し下げた。
ディッカーソンCEOは、供給の制約は今後数四半期続くとの見通しを示した。