[東京 8日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19789.81 +149.27 寄り付き 19729.70 安値/高値 19693.63─19845.53
TOPIX .TOPX 終値 1588.47 +9.92 寄り付き 1586.78 安値/高値 1582.29─1593.74
東証出来高(万株) 229108 東証売買代金(億円) 26048.63
東京株式市場で日経平均は続伸。日銀による金融政策の現状維持決定を受け、上げ幅を縮 小する場面があったが、その後強含む形となり、3月23日に付けた年初来高値を更新し た。前日比で一時200円を超す上げとなり約15年ぶりに1万9800円台を回復した ものの、ドル/円が120円台を割れて推移するなど円高が進行。大引けにかけては指数 は伸び悩んだ。
今回の日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が市場のコンセンサスとなっ ていた。だが「追加緩和に対する期待感も一部にあり、それが市場にも織り込まれていた 結果、後場に入って一時的に下に振れた」(中堅証券)という。
ただ押しが浅く底堅さを見せると日経平均は一段高となり、2000年4月17日以 来、約15年ぶりの高値水準を付けた。「オプションSQ(特別清算指数)の算出を週末 に控え、思惑的な動きが出やすいなか先物主導で上げた。アジア市場の株高も支えになっ た」(東洋証券・大塚竜太ストラテジスト)との見方が出ている。
高値更新後は「日銀総裁会見後の為替動向も気になり、全体は上値が重くなっている 」(国内証券)との声も聞かれ、日経平均はもみあいを続けた。イオン 8267.T が前日比 で4.98%高となったほか、朝方売りが先行した高島屋 8233.T もプラスに転じ、4. 03%高となるなど内需株の一角がしっかり。電機株ではソニー 6758.T 、京セラ<6971. T>が年初来高値を付けた。
一方、トヨタ自動車 7203.T 、コマツ 6301.T などはさえない展開。指数寄与度の高 いファーストリテイリング 9983.T は小幅高となったのに対し、ファナック 6954.T は下 落するなど外需株・値がさ株はまちまちとなった。もっとも、中小型株を物色する傾向は 強まりつつあり、東証2部総合 .TSI2 は連日の年初来高値更新となった。
個別銘柄ではほかに、イーブックイニシアティブジャパン 3658.T がストップ高比例 配分。7日、クックパッド 2193.T と資本業務提携すると発表し、材料視された。半面、 サンリオ 8136.T が軟調。8日に同社株主の個人情報の一部が漏えいした可能性があると 発表し、嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり1314銘柄に対し、値下がりが440銘柄、変わらず が124銘柄だった。
(長田善行)