[ロンドン 19日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)の一種であるステーブルコイン最大手「テザー」の発行企業は19日、6月末時点の準備金が664億ドルと、3月末の824億ドルから減少したと発表した。160億ドル相当の償還に伴うものと説明している。
テザー社によると、同社のコインは流通している価値と同じかそれを上回るドル建ての準備金を保有することでその価値を維持している。
代わったばかりの同社の監査法人であるBDOイタリアによると、 同社の準備資産664億ドルは662億ドルの負債を上回っている。
暗号資産市場の幅広い暴落で、投資家が保有テザーをドルに交換する動きが出ていた。
発表によると、テザーの米国債保有額は第2・四半期に103億ドル減少して289億ドル。コマーシャルペーパー(CP)と譲渡性預金は117億ドル減の84億ドルとなった。
テザーは7月、リスクが比較的高い資産へのエクスポージャーを減らす計画の一環として、CPの保有量を削減したと発表。10月末までにはゼロにするとしている。