■事業概要
SBテクノロジー (TYO:4726)は、クラウド、セキュリティ、IoT、ビッグデータなどの分野において、複雑かつ高度化した課題に最適な技術やノウハウを持っており、これらを強みに成長を続けている。
これまで培ってきたクラウドの技術力を軸に、企業が本業に専念するための社内IT支援(コーポレートIT)と、企業の競争力強化のための事業部門向けIT支援(ビジネスIT)を推進。
同社の報告セグメントは「ICTサービス事業」の単一セグメントとしているが、2023年3月期からマーケット区分、ソリューション区分、利益の指標について変更を行った。
マーケット区分については従来の「ソフトバンクグループ」「法人/公共」「個人」から「通信(通信会社向け)」「エンタープライズ(一般事業者向け)」「公共(官公庁・自治体向け)」「個人」に変更した。
ソリューション区分については、ビジネスITソリューション(BIT)」「コーポレートITソリューション(CIT)」「テクニカルソリューション(TS)」「ECソリューション(EC)」を「クラウドソリューション」「セキュリティソリューション」「テクニカルソリューション」「機器・ライセンス」に変更した。
また、利益指標についてはこれまで「限界利益」を用いていたが、一般的に用いられている「売上総利益」に変更するなど、事業ポートフォリオの変革を可視化し、外部環境と他社との業績進捗比較を容易にするため、顧客の属するマーケットによる区分と同社が提供する技術に即したソリューション区分への変更となる。
これらソリューションにおける主な事業機会としては、クラウドサービス黎明期の2009年からいち早く開始したマイクロソフト (NASDAQ:MSFT)のMicrosoft Azureを活用した開発・導入・運用サービスの提供が挙げられる。
これまでに培ってきた知見とユーザーの声をもとに、クラウドサービスをより安全に、効率的に、効果的に使うための独自サービス「clouXion(クラウジョン)」を立ち上げ、顧客の課題解決に向けたスムーズな導入・運用と利活用をワンストップで支援する。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から国内企業のテレワーク(リモートワーク)導入が進んでいる。
急激に広まったテレワークであるが、サイバー攻撃や情報漏えいのリスクも高まっており、これらに対するセキュリティサービスを提供している。
インシデントの被害を最小限に抑え復旧を早めるため、脅威の早期発見から分析、一次対処などを24時間365日体制で運用・監視するマネージドセキュリティサービスや、「安全な場所はない」という前提に基づいたセキュリティ対策(ゼロトラストセキュリティ)の実現に向けたサービスなど、場所や時間を選ばない働き方に合わせたセキュリティ対策の包括的な支援を行っている。
このほか、クラウドを活用した企業の業務プロセスの改善と自動化につながるサービスも提供しており、クラウド・セキュリティを一気通貫で支援できるのが同社の強みである。
また、急速に導入が進むIoT(Internet of Things、モノのインターネット)は、実社会のあらゆる情報を機器のセンサーを通じてデータ化・蓄積し、得られたデータを分析して事象の規則性や最適解を見つけ出し、実社会を動かすための技術である。
同社では、モノの可視化及び分析だけでなく、クラウドの活用やクラウドAI、Edge AIのテクノロジーを用いて、ビジネスに貢献するIoTサービスを手掛けている。
● ICTサービス事業を構成するマーケット区分
(1) 通信(通信会社向け)
主にソフトバンクの通信事業に関するものであり、オンプレミス(プライベートクラウド含む)のシステム構築・運用保守のほか、クラウドコンサルティング・移行支援・構築・運用、セキュリティ運用サービス等となる。
(2) エンタープライズ(一般事業者向け)
ソフトバンクの通信事業を除いた法人部分となり、ソフトバンクグループのZホールディングス (TYO:4689)やヤフー(株)、PayPay(株)、LINE(株)なども含む。
クラウドコンサルティング・移行支援・構築・運用・IT教育サービス、AI・IoTソリューション、セキュリティコンサルティング・導入支援・運用監視サービス、電子認証ソリューション等を手掛ける。
今後はエンタープライズ領域においても、ソフトバンクとの協業による同社サービスの拡販といった事業展開も増えると見られる。
(3) 公共(官公庁・自治体向け)
クラウド移行支援・構築・運用・IT教育サービスやAI・IoTソリューション、セキュリティコンサルティング・導入支援・運用監視サービス等を手掛ける。
これまでエンタープライズと合算していたが、政府のDX推進によって官公庁向け案件や自治体向け情報セキュリティクラウドなどの需要が高まっている分野である。
自治体ではファイルサーバーやグループウェアから、基幹システムや公開サーバーまで、クラウドへの移行が増えてきており、情報を活用するための「情報集約・分析の仕組み」、確実に情報を公開するための「情報配信の仕組み」、適切に情報を保護するための「情報保護の仕組み」を、ワンストップで提供する。
(4) 個人
ECサイト運営代行やNortonLifeLockのPC用セキュリティソフト販売に加えて、フォントワークス(株)がデジタルフォントの企画・開発・販売を手掛ける。
フォントは主にプロシューマーのデザイナー向け製品である。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
SBテクノロジー (TYO:4726)は、クラウド、セキュリティ、IoT、ビッグデータなどの分野において、複雑かつ高度化した課題に最適な技術やノウハウを持っており、これらを強みに成長を続けている。
これまで培ってきたクラウドの技術力を軸に、企業が本業に専念するための社内IT支援(コーポレートIT)と、企業の競争力強化のための事業部門向けIT支援(ビジネスIT)を推進。
同社の報告セグメントは「ICTサービス事業」の単一セグメントとしているが、2023年3月期からマーケット区分、ソリューション区分、利益の指標について変更を行った。
マーケット区分については従来の「ソフトバンクグループ」「法人/公共」「個人」から「通信(通信会社向け)」「エンタープライズ(一般事業者向け)」「公共(官公庁・自治体向け)」「個人」に変更した。
ソリューション区分については、ビジネスITソリューション(BIT)」「コーポレートITソリューション(CIT)」「テクニカルソリューション(TS)」「ECソリューション(EC)」を「クラウドソリューション」「セキュリティソリューション」「テクニカルソリューション」「機器・ライセンス」に変更した。
また、利益指標についてはこれまで「限界利益」を用いていたが、一般的に用いられている「売上総利益」に変更するなど、事業ポートフォリオの変革を可視化し、外部環境と他社との業績進捗比較を容易にするため、顧客の属するマーケットによる区分と同社が提供する技術に即したソリューション区分への変更となる。
これらソリューションにおける主な事業機会としては、クラウドサービス黎明期の2009年からいち早く開始したマイクロソフト (NASDAQ:MSFT)のMicrosoft Azureを活用した開発・導入・運用サービスの提供が挙げられる。
これまでに培ってきた知見とユーザーの声をもとに、クラウドサービスをより安全に、効率的に、効果的に使うための独自サービス「clouXion(クラウジョン)」を立ち上げ、顧客の課題解決に向けたスムーズな導入・運用と利活用をワンストップで支援する。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から国内企業のテレワーク(リモートワーク)導入が進んでいる。
急激に広まったテレワークであるが、サイバー攻撃や情報漏えいのリスクも高まっており、これらに対するセキュリティサービスを提供している。
インシデントの被害を最小限に抑え復旧を早めるため、脅威の早期発見から分析、一次対処などを24時間365日体制で運用・監視するマネージドセキュリティサービスや、「安全な場所はない」という前提に基づいたセキュリティ対策(ゼロトラストセキュリティ)の実現に向けたサービスなど、場所や時間を選ばない働き方に合わせたセキュリティ対策の包括的な支援を行っている。
このほか、クラウドを活用した企業の業務プロセスの改善と自動化につながるサービスも提供しており、クラウド・セキュリティを一気通貫で支援できるのが同社の強みである。
また、急速に導入が進むIoT(Internet of Things、モノのインターネット)は、実社会のあらゆる情報を機器のセンサーを通じてデータ化・蓄積し、得られたデータを分析して事象の規則性や最適解を見つけ出し、実社会を動かすための技術である。
同社では、モノの可視化及び分析だけでなく、クラウドの活用やクラウドAI、Edge AIのテクノロジーを用いて、ビジネスに貢献するIoTサービスを手掛けている。
● ICTサービス事業を構成するマーケット区分
(1) 通信(通信会社向け)
主にソフトバンクの通信事業に関するものであり、オンプレミス(プライベートクラウド含む)のシステム構築・運用保守のほか、クラウドコンサルティング・移行支援・構築・運用、セキュリティ運用サービス等となる。
(2) エンタープライズ(一般事業者向け)
ソフトバンクの通信事業を除いた法人部分となり、ソフトバンクグループのZホールディングス (TYO:4689)やヤフー(株)、PayPay(株)、LINE(株)なども含む。
クラウドコンサルティング・移行支援・構築・運用・IT教育サービス、AI・IoTソリューション、セキュリティコンサルティング・導入支援・運用監視サービス、電子認証ソリューション等を手掛ける。
今後はエンタープライズ領域においても、ソフトバンクとの協業による同社サービスの拡販といった事業展開も増えると見られる。
(3) 公共(官公庁・自治体向け)
クラウド移行支援・構築・運用・IT教育サービスやAI・IoTソリューション、セキュリティコンサルティング・導入支援・運用監視サービス等を手掛ける。
これまでエンタープライズと合算していたが、政府のDX推進によって官公庁向け案件や自治体向け情報セキュリティクラウドなどの需要が高まっている分野である。
自治体ではファイルサーバーやグループウェアから、基幹システムや公開サーバーまで、クラウドへの移行が増えてきており、情報を活用するための「情報集約・分析の仕組み」、確実に情報を公開するための「情報配信の仕組み」、適切に情報を保護するための「情報保護の仕組み」を、ワンストップで提供する。
(4) 個人
ECサイト運営代行やNortonLifeLockのPC用セキュリティソフト販売に加えて、フォントワークス(株)がデジタルフォントの企画・開発・販売を手掛ける。
フォントは主にプロシューマーのデザイナー向け製品である。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)