[ニューデリー/東京 20日 ロイター] - キリンホールディングスはインドのクラフトビールメーカー、ビラに7000万ドルを投資する方向で交渉していると4人の関係者がロイターに明らかにした。
キリンは昨年、ビラに3000万ドル出資し10%弱の株式を取得している。関係筋の1人によると、ビラのオーナーとの交渉は最終段階に入っている。
関係者2人によれば、ビラが今回の資金調達を終了した段階で、キリンの出資比率は約15%となる。また三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)も1500万ドル出資する方向で交渉しているという。
ビラのアンクール・ジャイン最高経営責任者(CEO)はコメントを控えた。キリンとMUFGもコメントしなかった。
最初の関係筋は、協議中のビラへの出資について「少額だがキリンはインドに強気だ」と述べた。西村慶介副社長が最近インドを訪問して小売市場とビラの醸造所を視察し、ジャイン氏も日本を訪れキリンの経営陣に会ったという。
ロイターが入手したビラの投資家向け資料によると、4─6月期の純売上高は132%増の2000万ドルだったが、営業損益は400万ドルの赤字だった。販売数量は「過去最高」で、売上高は「新型コロナウイルス流行前の2倍以上」としている。
関係者2人は、ビラが株式市場上場も検討しているが、少なくとも2年先になると述べた。