[ニューヨーク 6日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル) .DJI 終値 17841.98(‐86.22) 前営業日終値 17928.20(‐142.20)
ナスダック総合 .IXIC 終値 4919.64(‐19.69) 前営業日終値 4939.33(‐77.60)
S&P総合500種 .SPX 終値 2080.15(‐9.31) 前営業日終値 2089.46(‐25.03)
6日の米国株式市場は続落。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が、株式市場 のバリュエーションが全般的に高まっていると警告したことを受け、将来の金利動向や世 界的な債券安をめぐる懸念が強まった。 米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は「年半ばごろのいずれかの時期」の利上 げが適切だと依然として見込んでいるとの見解を示した上で、市場による9月の利上げ予 想はFRBが進みそうな経路との間に「合理的な一致」がみられるという認識を示した。 イエレン議長とロックハート総裁の発言は、2006年以降で初めてとなるFRBの 利上げ時期を投資家が特定しようとする中で行われた。週末に発表される雇用統計は、F RBが実際に行動を起こす時期に影響を与える可能性がある。 アディソン・キャピタル・マネジメントのマイケル・チャーチ社長は「誰もがFRB のことで頭がいっぱいだ。今日のイエレン議長の発言と雇用統計の発表を控えていること を考えると、今週に最高値を更新しなかったことは驚くに値しない」と話した。
ダウ工業株30種 .DJI は86.22ドル(0.48%)安の1万7841.98ド ル。 ナスダック総合指数 .IXIC は19.69ポイント(0.40%)安の4919.6 4。 S&P総合500種 .SPX は9.31ポイント(0.45%)安の2080.15。
イエレン議長の発言は、既に株価に神経質だった投資家を突き動かした形だ。トムソ ン・ロイターのスターマイン調査によると、S&P500は現在、予想PERの17倍で 取引されており、10年間の中央値である15倍を上回る割高水準となっている。 6日の取引終了時点で年初以降の上昇率はダウ平均がわずか0.1%、S&P500 種が1%、ナスダックは3.9%となった。 この日はアップル AAPL.O が0.63%安となり、S&P500種の最大の足かせと なった。 一方、送金サービスのマネーグラム MGI.O は21.4%高と急騰して終えた。同業 で最大手のウエスタンユニオン WU.N が、マネーグラムの買収交渉はしていないと否定し たことが材料視された。ウエスタンユニオンも4.3%高となった。 騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が下げ2087で上げ1003(比率は2.0 8対1)、ナスダックは下げ1455で上げ1285(1.13対1)だった。 BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約67 億株で、直近5日間の平均である71億株を下回った。