[フランクフルト 2日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは2日、エネルギー危機と高インフレが経済を弱めているとして、ドイツ、イタリアのほか中東欧4カ国の銀行の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと発表した。
ほか4カ国はチェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア。ムーディーズのルイーズ・ウェリン氏は「経営状況はさらに悪化するとみられる」と述べた。
欧州の銀行株は、今年初めにロシアがウクライナに侵攻する前の高値から25%近く下落している。
ムーディーズは銀行の融資の質、収益性、資金調達へのアクセスが弱体化する見込みだと指摘。ウェリン氏は「物価の上昇は多くの企業や家計の信用力に影響を与え、新たな問題債権の形成を誘発するだろう」と述べた。
ムーディーズは一方、英国とオーストリアの銀行の見通しは引き続き安定的だとした。