[東京 13日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19764.72 +139.88 寄り付き 19568.76 安値/高値 19494.7─19791.88
TOPIX .TOPX 終値 1604.21 +1.94 寄り付き 1595.28 安値/高値 1589.35─1605.91
東証出来高(万株) 279159 東証売買代金(億円) 29213.18
東京株式市場で日経平均は4日続伸。欧米金利の上昇に対する警戒感から、前日の米国株 が下落した流れを引き継ぎ、主力株を中心に軟調なスタートとなったが、売り一巡後は切 り返し、プラス圏に浮上した。押し目を拾う動きが強まったほか、短期筋による先物市場 での売買も指数を押し上げた。もっともギリシャ情勢に対する不透明感などが引き続き重 しとなり、TOPIXの上昇率は0.12%と日経平均の同0.71%に比べ小幅にとど まった。
日経平均は後場に上げ幅を拡げ、1万9700円台を回復した。前日に2016年3 月期の増収増益見通しと増配予想を発表したダイキン工業 6367.T が買われたほか、先物 主導の上昇に伴う裁定買いでファーストリテ 9983.T やファナック 6954.T が買われ、指 数上昇に寄与。日経平均は終値で4月28日以来、約2週間ぶりに25日移動平均線(1 万9759円68銭=13日)を上回った。
一方、外部要因に対する懸念が払しょくされず、当面はレンジ相場との見方も根強い 。東洋証券ストラテジストの土田祐也氏は「東証1部の売買代金が安定的に高めに推移し ており、下値を買っている投資主体の存在を印象付けているほか、短期筋による仕掛け的 な買いも入り、戻りを試した。ただ国内企業決算がピークを抜けてくるなかで、再び外部 環境頼みとなりやすく、明確な方向感は出にくい」とみていた。
個別銘柄では、清水建設 1803.T が後場一段高。13日午後1時に発表した2016 年3月期連結業績予想で、営業利益が前期比25.9%増の630億円となる見通しを示 し、好業績を評価する買いが入った。午後2時に好決算と自社株買いを発表したアマダ<6 113.T>は年初来高値を更新した。
またタカタ 7312.T が売り買い交錯。同社製のエアバッグのインフレーターに不具合 が見つかったことから、トヨタ 7203.T と日産 7201.T がリコール(回収・無償修理)の 実施を発表した。市場では「タカタ株価に目立った反応は見られなかったが、これまで急 ピッチで戻っていただけに目先は調整色を強めやすい」(国内証券)との声が出ていた。
東証1部騰落数は、値上がり869銘柄に対し、値下がりが880銘柄、変わらずが 133銘柄だった。
(杉山容俊)