[15日 ロイター] - 米環境保護局(EPA)は15日、カンザス州で発生した「キーストーン」パイプラインの流出問題について、流出した油は「希釈ビチューメン」であり、浄化作業がより困難になっていると明らかにした。
カナダのオイルサンドから産出されるビチューメン(歴青)は重質油で、輸送業者はパイプラインを通過できるように軽質油で希釈する。その結果できる製品は希釈ビチューメン(diluted bitumen)を略して「ディルビット」と呼ばれる。
この問題では、1万4000バレルの油がカンザス州ワシントン郡の小川に流出しているのが7日に見つかり、パイプラインの稼働が停止された。
キーストーン運営会社であるカナダのTCエナジーは14日、流出の影響を受けていない区間の稼働再開を規制当局と顧客に通知したと発表。流出が起きた区間の稼働は引き続き停止されている。
ビチューメンは水に沈みやすいため、浮遊する油に比べて回収が困難になる。