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当初はビジネスフォンの販売からスタートし、インターネットの普及に対応してホスティングサービス(レンタルサーバー)などに進出して業容を拡大してきた。
同社の事業モデルの特徴は、競合が少ない従業員300人未満の中小企業に対して、彼らが手薄になりがちなIT分野について、トータルのIT環境を提供している点である。
現在では以下の3事業部門を抱えて、ワンストップソリューションを提供している。
(1)ウェブソリューション関連事業(WS関連事業) WS関連事業は、主として100%子会社のスターティアラボ(株)が手掛けている。
事業内容は電子ブック作成ソフト「ActiBook」の開発・販売と、ARサービス「COCOAR(ココアル)」の販売が中心だ。
これらは利益率が非常に高い模様で、WS関連事業が会社全体の営業利益の半分近くを稼ぎ出す原動力となっている。
また、Webサイトの受託制作、運営・保守などのサービスも行っている。
また、この分野ではログ解析やSEO・SEMサービスも提供している。
さらに2016年3月期には新商材として「AppGoose」がリリースされた。
詳細は後述するが、中小企業や店舗などがO2Oアプリを簡単に制作し、O2Oマーケティングが実行できるようにするサービスだ。
(2)ネットワークソリューション関連事業(NS関連事業) NS関連事業は、社内のITネットワーク構築に関連する事業だ。
ルーターやファイアウォールなどのネットワーク機器の販売やネットワーク構築作業などハード面でのサポートのほかに、顧客ニーズや規模などを考慮して最適なインターネットサービスプロバイダを提案するソフト面でのサポートまで、一貫サービスを提供している。
またネットワーク完成後の利用時に対応するものとして、レンタルサーバーの提供、各種クラウドサービス(「セキュアSAMBA」、「デジタリンククラウド」など)、日本と中国を専用回線で結ぶ「グローバルゲートウェイ」、小規模企業のネットワークの保守サービス「ネットレスQ」の提供などがある。
(3)ビジネスソリューション関連事業(BS関連事業) BS関連事業は、オフィスで利用する固定電話機や法人用携帯電話、コピー機及び通信回線(おとくライン)の販売及びメンテナンスが主たる事業内容だ。
事業モデルとしてストック型収益構造の商品が多いのが特徴で、利益率は低いが過去からの蓄積が効いて安定的に利益を稼げる事業部門でもある。
NTT (TOKYO:9432)による光コラボレーションサービスが開始されるのに伴い、同社は光コラボレーション事業者として「スターティア光」のブランドで光回線の小売事業を今年5月から行う。
詳細は後述するが、新商材の投入でBS関連事業が再び成長路線を歩む可能性が出てきた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)