[東京 15日 ロイター] - 鈴木俊一金融相は15日の衆院財務金融委員会で、「米シリコンバレー銀行の経営破綻のような事例が日本で起きる可能性は現時点では低い」との見解を示した。塩崎彰久委員(自民)の質問に答えた。
鈴木金融相は、最近の米銀の破綻事例について「情報収集している」とした上で、日本の銀行は一般的に小口の個人預金が多く、大口の法人預金が多いシリコンバレー銀などとは状況が異なる面があると指摘。銀行の保有有価証券の評価損益は外国債を中心に悪化しているものの、株式含み益などの影響もあり、昨年12月期決算では有価証券の評価損益全体はプラスだったと説明した。
鈴木氏は「日本の金融機関は総じて充実した流動性、資本基盤を維持している。金融システムは総体として安定している」と語った。