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ADワークスグループ Research Memo(4):収益不動産残高の積み上げにより総資産が増加

発行済 2023-04-03 14:34
更新済 2023-04-03 14:45
© Reuters.
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*14:34JST ADワークスグループ Research Memo(4):収益不動産残高の積み上げにより総資産が増加 ■ADワークスグループ (TYO:2982)の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2022年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比11,311百万円増加の53,359百万円となった。
主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が1,008百万円減少した一方で、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が12,562百万円増加した。
また、固定資産ではCVC事業での投資先への出資を実施したことなどにより、投資有価証券が412百万円増加した。


負債合計は同10,271百万円増加の37,501百万円となった。
不動産物件取得のため、借入金や社債など有利子負債が9,436百万円増加したほか、クラウドファンディング等預り金が671百万円増加した。
また、純資産合計は同1,040百万円増加の15,857百万円となった。
配当金164百万円を支出した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益527百万円を計上したほか、円安の進行により為替換算調整勘定が524百万円増加した。


経営指標を見ると、自己資本比率が前期末の35.1%から29.6%に低下した。
物件取得資金として金融機関からの借入金やクラウドファンディング等を積極的に活用したことが要因で、有利子負債比率は逆に同156.2%から206.0%に上昇した。
同社は中期経営計画のなかでROEの向上を目標の1つに掲げ、負債性資金を活用する方針を明らかにしている。
その一環として、2022年12月期は地方銀行5行に対してSDGs私募債を総額900百万円発行した。
今後は自己資本比率の水準も意識しつつ、保有物件の回転により資金効率を高めて事業の拡大とROEの向上を図っていく方針だ。



2023年12月期の税金等調整前当期純利益は豊富な収益不動産残高をベースに前期比2倍増の20億円に急拡大する見通し
4. 2023年12月期の業績見通し
2023年12月期の連結業績は、売上高で前期比43.6%増の40,000百万円、EBITDAで同80.1%増の2,730百万円、経常利益で同96.1%増の1,870百万円、税金等調整前当期純利益で同119.7%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同127.6%増の1,200百万円と大幅増収増益を見込んでいる。


市場環境としては、不動産売買市場において影響の大きい金融政策の動向がリスク要因となるものの、同社は金融引締め局面が到来する可能性も考慮に入れながら従来の成長戦略を遂行し、第1次中期経営計画の業績目標として掲げた税金等調整前当期純利益20億円の必達と、収益不動産残高の積み上げ並びに収益性の向上を図っていく方針だ。


主力の収益不動産販売事業においては、収益性が相対的に高い「ARISTO」シリーズの販売増を計画している。
「ARISTO表参道」の残り分と、2023年1月に販売を開始した環境配慮型オフィスビル「ARISTO福岡大名」(福岡県)の2件で30億円弱の売上を見込むほか、追加商品の投入も検討している。
また、前期末の収益不動産残高が400億円を超える水準にあることから、これら保有物件をバリューアップして販売することで300億円を超える売上高は十分達成可能と弊社では見ている。
仕入についても積極的に進め、収益不動産残高は500億円程度の水準を目指す。
このため、仕入販売体制も強化していく予定で、2023年春の新卒採用を前年の9名から15名に増員したほか、中途採用の増員も進めていく計画だ。


一方、ストック型フィービジネスについては、収益不動産の積み上がりにより賃料収入の増加が見込まれる。
期末残高が500億円程度まで積み上がれば期中平均残高は前期比30%程度増加するものと試算され、賃料収入も同程度の増加が見込まれる。
また、物件販売・保有件数の増加によってPM収入や仲介手数料収入なども引き続き伸長することが見込まれる。


なお、新規事業となるREIT事業やファイナンス・アレンジメント事業などは、業績計画に織り込んでいない。
REIT事業については当初、2022年を目途に私募REITの立ち上げを計画していたが、外部環境の不透明感が強まるなかで出資者側の目線が厳しくなっていること、REIT立ち上げに必要となる物件(300~400億円規模)についても提携ネットワークの拡充が遅れており十分に揃っていないことなどが要因だ。
REIT事業に参入する方針には変わりないが、開始時期については現時点では未定となっている。


一方、ファイナンス・アレンジメント事業については、2022年に資本業務提携を締結した岡三デジタル証券やFUNDINNO、Siiiboとのネットワークや、同社が今まで蓄積してきた資金調達ノウハウなどを基にして、資金ニーズのある企業に対して最適なファイナンス手法の提案サービスを進めていく予定となっている。
その第1弾として、エンジェル・トーチが2022年に発行株数の32.57%を取得(取得価格406円、621,300株、252百万円)した地域新聞社 (TYO:2164)に対して、ノンコミットメント型ライツ・オファリング※による資金調達手法を提案し、同年11月に実施されることが決定した。
業績への影響はないが、これをモデルケースとして今後は未上場企業等も含めて資金調達支援サービスを広げていくことにしている。


※ライツ・オファリングとは、新株予約権を一定の日における発行会社以外のすべての株主に対して、その保有する株式数に応じて無償で割当て、当該新株予約権の行使によって資金を調達する手法。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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