[東京 1日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20329.32 +93.59 寄り付き 20291.05 安値/高値 20225.27─20346.74
TOPIX .TOPX 終値 1636.41 +6.01 寄り付き 1635.06 安値/高値 1628.01─1638.25
東証出来高(万株) 216672 東証売買代金(億円) 22303.05
東京株式市場で日経平均は続伸。前日の米株高に加え、市場予想を上回る内容だった6月 日銀短観が支援材料となった。ただ、ギリシャ問題の先行きや6月の米雇用統計を見極め たいとの姿勢が強まり、上値は限られた。前日に続き内需株は堅調に推移。また東証2部 総合 .TSI2 が前日比1.8%の上げとなるなど、中小型株が物色される展開となった。
寄り付き前に発表された6月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIがプラス1 5、同非製造業がプラス23となり、いずれも事前予想を上回る内容となった。設備投資 計画も大きく上振れをしており、投資家心理に好影響を及ぼした。
ただ2日には米雇用統計の発表、5日にはギリシャの国民投票が予定されている。き ょうの取引時間中のアジア株はこれまでと比べやや落ち着いた動きとなったものの、海外 の重要イベントを前に全体としては様子見ムードが広がった。
こうしたなか、ファーストリテイリング 9983.T が前日比1.89%の上げとなり、 日経平均を約41円押し上げる要因となったほか、小売や建設株など内需関連がしっかり 。一方、外需関連ではトヨタ自動車 7203.T など自動車株や、建設機械、鉄鋼株が軟調に 推移した。
もっとも、ダイキン工業 6367.T や村田製作所 6981.T 、日本電産 6594.T 、クボタ 6326.T は上昇。前日の取引時間中に公募増資を発表したソニー 6758.T も底堅い動きを みせた。
岩井コスモ証券・執行役員投資調査部長の木村勝氏は、「ギリシャがユーロ圏にとど まる期待感も根強いが、米雇用統計を控えており本格的に買いには向かいにくい」と指摘 。中小型株に資金が向かいやすい地合いにあるとする一方で「一部の大型優良株の上げを みると、長めの資金が入っている印象もある」との見方を示している。
個別銘柄ではアダストリア 2685.T がストップ高。6月30日、2015年8月中間 期連結業績予想の上方修正を発表し、材料視された。 主力ブランドでのベーシックアイ テムの品質改善や販売力の向上、ウェブ事業の伸長、ヒットアイテムの貢献などにより既 存店売上高が好調という。
半面、平和堂 8276.T が反落。同社が30日に発表した2015年3─5月期の連結 業績は純利益が前年同期比11.8%減の20億円となった。新規出店や既存店改装など の投資や人件費の増加などが響いたという。通期の業績予想は据え置いたが、株価は第1 ・四半期における減益決算を嫌気する動きとなった。
東証1部騰落数は、値上がり1218銘柄に対し、値下がりが560銘柄、変わらず が109銘柄だった。
(長田善行)