[ロンドン 23日 ロイター] - 欧州エネルギー大手シェルがロンドンで23日開催した年次株主総会の会場に環境活動家の集団が乱入し、登壇者を襲撃しようとした。警備員が活動家らを排除し、総会は会社側の気候変動に関する戦略を賛成80%で承認して終了した。
サワンCEOは総会後、「サイレントマジョリティーは、バランスの取れた転換を見出すために、経営陣に対して非常に明確な期待を持っている」と述べた。
シェルの株主総会は昨年も抗議活動で妨害され3時間も遅れた。
この日は、活動家が経営陣のいる壇上に乱入するのを防ぐため警備員数十人が並んで「防護壁」を作った。
ワエル・サワン最高経営責任者(CEO)やアンドリュー・マッケンジー会長が見守る中、十人余りの活動家が「シェルは地獄に行け。二度と戻ってくるな」などと叫んだ。
マッケンジー会長は抗議活動家に対し「同じような指摘はもう何度も聞いた。繰り言ではなく、議論をしたほうがいいのではないか」と呼びかけた。
シェルは、少数株主の機関投資家からも気候変動対応の加速を求められている。