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コニシ Research Memo(3):2023年3月期は、営業利益は1.7%増、過去最高を更新

発行済 2023-06-28 14:23
更新済 2023-06-28 14:31
© Reuters.
4956
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*14:23JST コニシ Research Memo(3):2023年3月期は、営業利益は1.7%増、過去最高を更新 ■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
(1) 損益状況
コニシ (TYO:4956)の2023年3月期の業績は、売上高123,339百万円(前期比8.5%増)、営業利益7,421百万円(同1.7%増)、経常利益7,927百万円(同1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10,032百万円(同95.4%増)となり、営業利益以下の各利益は過去最高となった。
親会社株主に帰属する当期純利益が大幅増となっているのは、特別利益(固定資産売却益7,185百万円)を計上したことによる。
全体としては堅調な決算であったと言える。


売上総利益率は、19.1%と前期比で1.1pt低下したが、主に原材料費の上昇による。
その一方で、販管費の伸びを2.9%に抑えたことから、営業利益は前期比で増益を確保した。
セグメント別では、「ボンド」は販売価格の改善が進んだものの、原材料価格高騰などによりセグメント利益は減益となった。
「化成品」は新規案件獲得などで増収となり、それに伴い増益となった。
「工事事業」は補修・改修工事が順調に増加して増収となったが、前期の大型案件の反動で利益は減益となった。


設備投資額は2,667百万円、減価償却費は2,050百万円であった。


営業利益の増減要因を見ると、プラス要因としては販売価格の改善による利益増が4,728百万円、「化成品」及び「工事事業」の粗利益率改善による利益増加が431百万円(化成品366百万円、工事事業64百万円)となった。
マイナス要因(減益要因)としては原材料価格の増加4,296百万円、工場経費の増加40百万円(主にボンド、子会社サンライズの償却増など)、「ボンド」の数量減247百万円、販管費の増加454百万円などがあり、結果として営業利益は前期比122百万円増となった。


(2) 財務状況
2023年3月期末の財務状況は、流動資産は前期末比で12,168百万円増加し94,434百万円となった。
業績の拡大や固定資産の売却に伴う現金及び預金の増加6,026百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権含む)の増加3,696百万円、たな卸資産の増加2,471百万円が主な要因となった。
固定資産は前期末比で1,558百万円増の38,440百万円となったが、主な要因は設備投資による有形固定資産の増加128百万円、無形固定資産の増加377百万円、投資その他の資産の増加1,053百万円などであった。
その結果、資産合計は132,874百万円(前期末比13,726百万円増)となった。


負債合計は51,392百万円(同5,141百万円増)となった。
主に、支払手形及び買掛金の増加2,561百万円、1年内返済予定の長期借入金を含む短期借入金等の減少42百万円、長期借入金の減少140百万円、繰延税金負債の増加334百万円等による。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加8,286百万円、その他有価証券評価差額金の増加228百万円などにより、81,482百万円(同8,585百万円増)となった。


(3) キャッシュ・フローの状況
2023年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは4,606百万円の収入となった。
主な収入は税金等調整前当期純利益の計上15,052百万円、減価償却費2,050百万円、仕入債務の増加2,304百万円である。
主な支出は、有形固定資産の売却益7,183百万円、売上債権及び契約資産の増加2,973百万円、たな卸資産の増加2,433百万円によるものとなった。
投資活動によるキャッシュ・フローは3,549百万円の支出となった。
主に有形固定資産の取得による支出1,309百万円、有形固定資産の売却による収入6,471百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,475百万円による。
財務活動によるキャッシュ・フローは2,476百万円の支出となった。
主な支出は借入金の減少(返済)209百万円、配当金の支払い1,748百万円、自己株式の取得442百万円による。


以上から2023年3月期の現金及び現金同等物は5,754百万円増加し、期末残高は31,268百万円となった。



「ボンド」は増収減益
2. 2023年3月期のセグメント別状況
(1) ボンド
セグメント売上高は68,968百万円(前期比8.4%増)、営業利益は4,536百万円(同1.5%減)となった。
売上高は、主要な市場での需要が回復し、順調に推移したが、原材料価格の高騰の影響を受けてセグメント利益は減益となった。
各サブセグメントの状況は以下のようであった。


a) 一般家庭用:売上高6,162百万円(前期比1.0%増)
ホームセンター、コンビニエンスストア向けが堅調に推移した。


b) 住宅関連用:売上高21,435百万円(同8.0%増)
内装施工用、内装建材用接着剤の販売価格改善により増収となった。


c) 産業資材用:売上高8,216百万円(同10.4%増)
産業資材用で取り扱う主な製品は、紙管・製袋用途向け水性エマルジョン形接着剤、パネル用途向けウレタン系接着剤、自動車関連産業向け接着剤および離型剤、産業用ホットメルト系接着剤など。
紙関連用接着剤が堅調に推移し、電子電機用接着剤も好調であった。


d) テープ:売上高3,387百万円(同3.1%増)
従来は産業用に含まれていたが、順調に売上高が増加したことから2019年3月期より新たにサブセグメントとして切り出された。
当期は、住宅関連用、産業用が堅調に推移した。


e) 建設用:売上高13,449百万円(同12.0%増)
2022年3月期から、それまでの「工事事業(旧 土木建設事業)」から「ボンド」に組み替えられた。


f) 土木用:売上高2,543百万円(同6.5%増)
建設用と同様に、2022年3月期からそれまでの「工事事業(旧 土木建設事業)」から「ボンド」に組み替えられた。
コンクリートなどの剥落防止に使用する表面保護用材料が順調に推移した。


g) サンライズ(連結子会社):売上高9,343百万円(同5.8%増)
住宅向けシーリング材が好調であった。


h) ウォールボンド工業(連結子会社):売上高2,754百万円(同2.2%増)
主要製品は壁紙用接着剤であることから、100%が住宅関連である。
壁装用接着剤の値上げ実施が遅れ、微増収に止まった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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