[フランクフルト 28日 ロイター] - ドイツ製薬大手バイエルは28日、傘下の米ブルーロック・セラピューティクスが開発した幹細胞治療について、患者12人が参加した初期の臨床試験でパーキンソン病の症状を緩和する兆候が示されたと発表した。
バイエルは6月、この臨床試験の成功と、パーキンソン病を対象とした初の幹細胞治療であることを明らかにしたが、医学会議まで詳細の公表を控えていた。
同社の声明によると、治療開始から1年で、高用量を投与した患者7人は、症状がうまく管理された時間が1日平均2.16時間長くなり、症状が悪化する時間が同1.91時間短くなった。
低用量を投与した患者5人は、症状がうまく管理された時間が1日平均0.72時間長くなり、症状が悪化する時間が同0.75時間短くなった。
同治療の忍容性は良好で、安全性に大きな問題はなかった。
バイエルは試験を3段階のうちの第2段階に進めるとともに、比較のための同療法を受けない患者群の募集を2024年上期に開始すると改めて表明した。