Susanna Twidale Peter Henderson
[12日 ロイター] - 米インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは12日、大気中の二酸化炭素(CO2)を直接取り除く「ダイレクト・エアー・キャプチャー(DAC)」技術に初めて投資すると発表した。今後10年間で25万トンの削減クレジットを購入する。
米ワンポイントファイブ社が開発したテキサス州のDACプラントからクレジットを購入する。同社は、米石油・ガス大手オクシデンタル・ペトロリアム傘下のオクシ・ローカーボン・ベンチャーズの出資先。アマゾンは、2040年までにCO2排出量を実質ゼロにする目標を掲げており、達成につなげたい考えだ。
アマゾンは投資額などの詳細を明らかにしていない。一方、DAC技術の開発業者などによると、CO2削減クレジットは現在、ドル換算で1トン当たり3桁台半ばから後半という。
多くの科学者は、化石燃料の利用によって今も膨大なCO2が排出されていることから、自然や科学技術を生かして大気中から年間数十億トンのCO2を除去することが、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える国際枠組み「パリ協定」の目標を達成する唯一の道との見解を示している。
昨年のアマゾンのCO2排出量は、その他の間接排出量である「スコープ3」を含め7127万トンだった。