Andre Romani
[サンパウロ 25日 ロイター] - ブラジル株式市場の2022年1月から23年6月末までの外国人投資家によるセクター別売買動向は、銀行など金融セクターへの資金流入が増えた半面、鉱業や鉄鋼など基礎素材セクターからは資金が流出したことが、証券取引所運営会社B3と調査会社ネオウエーが25日発表したリポートで明らかになった。
調査対象となった11セクターのうち基礎素材セクターだけが売り越しとなった。アナリストは鉄鉱石価格の低迷とブラジル産原材料の大口顧客である中国の景気減速を理由に挙げた。
基礎素材セクターは過去1年半で集中的に売りを浴び、昨年は55億レアル(11億1000万ドル)、今年は年初から6月末までが137億レアルのそれぞれ売り越しだった。同セクターは20年、21年はいずれも買い越しを記録していた。
これに対して金融セクターは19年から21年にかけてセクター別で売り越しが最大だったが、昨年は208億レアルの買い越しと、買越額が2番目に大きかった。今年上半期も買い越しが113億レアルと最大になっている。
外国人投資家はブラジル株式市場の年間売買高の半分以上を占めており、その動向が市場の変動に大きく影響する。