David Shepardson
[ワシントン 5日 ロイター] - 米運輸省道路交通安全局(NHTSA)当局者は5日の公聴会で政府に対し、米自動車部品メーカーのARCオートモーティブと旧デルファイ・オートモーティブ(現オートリブ傘下)が製造したエアバッグ・インフレーター(ガス発生装置)5200万個について、破裂し金属片が飛散する可能性があるため、リコール(回収・無償修理)を要請すべきとの見解を表明した。
ARCとデルファイが応じれば、米国で過去最大規模のリコールとなる。ARC幹部は公聴会でリコールに反論した。
NHTSAの執行責任者は、破裂の可能性は大きくないかもしれないが、死に至る重大な結果を招く恐れがあると指摘。NHTSAによると、米国内では当該インフレーターの破裂により1人が死亡し7人が負傷している。
NHTSAは5月、ARCに対し自主回収を要請したが、ARCは応じなかった。NHTSAは9月にはインフレーターをリコールすべきだという仮決定を下している。
問題のインフレーターは2000年から2018年初めにかけて、米ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラーの親会社ステランティス、米テスラ、トヨタ自動車、韓国の現代自動車、起亜、独メルセデスベンツ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)など12メーカーが製造した車両に搭載されている。