[15日 ロイター] - 米ネットワーク機器大手シスコシステムズは15日、通期の売上高と利益の見通しを下方修正した。ネットワーク機器の需要鈍化を示唆し、株価は時間外取引で10%超下落した。
同社はここ数年、サプライチェーン(供給網)の問題や新型コロナウイルス禍後の需要伸び悩みに直面しており、サイバーセキュリティーといったソフトウエア製品への参入を急いでいる。
シスコは「2024年度第1・四半期(8─10月)は新製品の受注が鈍化した。主な理由は顧客が現在、自社環境への製品のインストールと実行に集中しているためと考えている」とし、1─2四半期分の出荷済み製品が顧客側でまだ導入待ちとの見方を示した。
通期売上高見通しは538億─550億ドル、調整後1株利益見通しは3.87─3.93ドルとした。従来予想は売上高が570億─582億ドル、調整後1株利益が4.01─4.08ドルだった。
第2・四半期の売上高見通しは126億─128億ドル。LSEGがまとめた市場予想は141億9000万ドルだった。
第1・四半期の調整後1株利益は1.11ドルと、予想の1.03ドルを上回った。売上高は146億7000万ドル。市場予想は146億2000万ドルだった。
同社は9月、事業多角化を加速させ人工知能(AI)ブームに乗じるため、サイバーセキュリティー企業の米スプランクを約280億ドルで買収することで合意した。