Karol Badohal
[ワルシャワ 16日 ロイター] - 米防衛大手ノースロップ・グラマンのキャシー・ウォーデン最高経営責任者(CEO)は16日、ロイターに対し、米国の同盟国が防衛生産能力を増強する中、ポーランドで戦車用120ミリ砲の砲弾生産を検討していると明らかにした。
ウォーデン氏は「当社は120ミリ砲弾の共同生産の機会を模索している」と述べた。協議は進んでいるが、なお適切な提携先と適切な契約形態を見つける必要があり、その作業は進行中だという。
ポーランド防衛企業メスコのCEO代理はロイターに対し、同社はノースロップ・グラマンとの契約締結交渉の最終段階にあり、同社とともに技術移転と生産の準備を進めていると語った。
CEO代理によると、契約がまとまれば、メスコの120ミリ砲弾の生産量は現在の年間数千発から少なくとも5万─7万発に急増するという。
ウクライナにおける戦争で、今後の紛争で必要になる軍需品需要を巡る考え方は改まりつつある。特にポーランド、フィンランド、ドイツなど、地理的にロシアに近い国々は、欧州で米国兵器を生産する態勢を模索し、武器購入に向けた新たな契約の交渉を進めるとともに既存契約の加速に期待を寄せている。
ウォーデン氏は、欧州でポーランドのみならず他国でも、類似の製品ラインでの事業の拡大を目指していると述べた。