Caroline Valetkevitch Noel Randewich
[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場は小幅続伸して取引を終え、ダウ工業株30種は2日連続で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)のハト派転換を受け、来年に金利が低下するとの楽観的な見方が高まった。
アップルは取引時間中の最高値を付けた後、上げ幅を削り0.08%高で引けた。
テスラは4.9%上昇し、出来高が約400億ドルに上った。出来高は2位のエヌビディアの2倍以上だった。エヌビディアは0.5%高。
今年アンダーパフォームしてきたセクターが買われ、S&P総合500種の主要11セクターでは6セクターが上昇。エネルギーが2.94%高、不動産が2.62%高と上げを主導した。
S&P500は昨年1月に付けた終値での過去最高値を2%弱下回る水準にある。
米取引所の合算出来高は171億株と異例の高水準となった。直近20営業日の平均は111億株。
フィラデルフィア半導体指数は2.7%上昇し、過去最高値で引けた。小型株で構成するラッセル2000指数も2.7%上昇した。
米連邦準備理事会(FRB)は13日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。パウエル議長はインフレが予想よりも速いペースで低下しているとし、金融引き締めが終わった可能性を示唆。利下げを巡る議論が視野に入ってきたという認識を示した。
投資家は、FOMC声明を受けて8月上旬以降初めて4%を下回った米10年債利回りの動向に注目している。
LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「市場は買われすぎで、特に前日の大幅上昇後では値固めや上げ一服が予想されていた」と指摘。
「市場は金利低下を歓迎する一方、経済見通しを検討する中で、利回りがなぜ4%を下回るのか疑問視する可能性がある」と語った。
ソフトウエア大手アドビは6.35%下落。通期と四半期の売上高見通しが市場予想を下回った。
この日発表された11月の米小売売上高は前月比0.3%増と、ロイターがまとめた市場予想の0.1%減に反して増加。年末商戦が好調なスタートを切ったことが背景で、リセッション(景気後退)懸念が一段と和らいだ。
S&P500では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.9対1の比率で上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 37248.35 +158.11 +0.43 37115.63 37287.50 37051.52
前営業日終値 37090.24
ナスダック総合 14761.56 +27.60 +0.19 14798.72 14855.62 14642.23
前営業日終値 14733.96
S&P総合500種 4719.55 +12.46 +0.26 4721.04 4738.57 4694.34
前営業日終値 4707.09
ダウ輸送株20種 15912.92 +297.06 +1.90
ダウ公共株15種 897.16 -10.02 -1.10
フィラデルフィア半導体 4097.47 +106.52 +2.67
VIX指数 12.48 +0.29 +2.38
S&P一般消費財 1410.22 +15.00 +1.08
S&P素材 535.49 +8.83 +1.68
S&P工業 953.70 +11.56 +1.23
S&P主要消費財 749.45 -11.31 -1.49
S&P金融 622.67 +5.74 +0.93
S&P不動産 252.61 +6.46 +2.62
S&Pエネルギー 641.58 +18.35 +2.94
S&Pヘルスケア 1571.96 -8.66 -0.55
S&P通信サービス 236.92 -0.10 -0.04
S&P情報技術 3362.37 -11.47 -0.34
S&P公益事業 328.03 -4.25 -1.28
NYSE出来高 15.79億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 32675 + 155 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 32605 + 85 大阪比