David Shepardson
[ワシントン 18日 ロイター] - 米共和党議員15人は18日、中国のドローン(無人機)大手DJIに対する米国製部品の輸出許可申請を承認しないよう国防総省に要請した。国家安全保障上の懸念が理由とした。
米商務省は2020年12月、中国・新疆ウイグル自治区の少数民族ウイグル族の弾圧に関与し中国軍を支援したなどとしてDJIを米政府の輸出管理リストに追加した。
議員らはオースティン国防長官への書簡で、DJI製無人機をこのほど分解調査したところ米国製部品が見つかったとし、政府が輸出を許可したことを示唆していると指摘。
「(国防総省は)輸出管理ライセンスの承認を推奨すべきでない」とし、「米国の敵対勢力は米安全保障上の利益を害するために米国の先端技術を搭載したDJI製無人機を使用している」と述べた。
国防総省はコメントを控えた。
DJIは書簡が事実を歪曲(わいきょく)していると反論し、人権を巡る自社に対するいかなる主張も強く否定すると表明した。
書簡はギャラガー下院中国特別委員長やルビオ上院議員らが署名した。
在ワシントンの中国大使館は、米国が「冷戦的な考え方やゼロサムゲームの概念を捨て、国家安全保障の概念を一般化することをやめ、『中国脅威』論の誇張や中国企業に対する不当な抑圧をやめる」ことを望むと述べた。